アウィルアウェイ

アウィルアウェイ：才能と挫折、そして新たな一歩

2016年2月4日生まれの競走馬、アウィルアウェイ。「意思＋道」を意味するその名前にふさわしく、数々のレースで力強い走りを見せた名馬の生涯をたどります。2020年のシルクロードステークス優勝は、彼女の競走生活における最高の瞬間でした。

華々しいデビューと2歳シーズンの挑戦

デビュー戦となった2018年6月の阪神競馬場の新馬戦（芝1200m）では、圧倒的な人気に応え見事に1着。続くダリア賞（芝1400m）でも勝利を収め、デビュー2連勝という快挙を成し遂げました。勢いに乗って挑んだ京王杯2歳ステークスでは、惜しくも2着。初の敗戦を喫しましたが、その実力は既に周囲に認められていました。

クラシックへの挑戦と重賞初勝利

3歳シーズンは、桜花賞トライアルのフィリーズレビューで7着、桜花賞では10着と苦戦を強いられました。その後も葵ステークスで3着に入るなど、安定した成績を残せませんでしたが、10月に行われたオパールステークスでは、鮮やかな差し切りで1着。待望の3勝目を挙げ、その才能を改めて証明しました。

シルクロードステークス制覇と重賞戦線での奮闘

4歳シーズン、2月2日に行われたシルクロードステークスで、アウィルアウェイはついに重賞初制覇を成し遂げます。中団から鋭く脚を伸ばし、逃げ粘るモズスーパーフレアを差し切り、優勝。6度目の重賞挑戦で掴んだ栄光は、彼女と関係者にとって大きな喜びとなりました。しかし、続く高松宮記念では11着と大敗。CBC賞でも7着と、安定した成績を残すことができませんでした。北九州記念で3着、スプリンターズステークスで3着と好走を見せる場面もありましたが、マイルチャンピオンシップでは半兄であるインディチャンプと同じレースに出走するも、12着と大敗してシーズンを終えました。

充実のキャリアと繁殖牝馬への転身

5歳シーズンは、オーシャンステークス、高松宮記念と低迷が続きました。CBC賞では3着に入る健闘を見せましたが、その後は思うような結果を残すことができず、2021年12月2日、競走馬登録を抹消。繁殖牝馬として新たな道を歩み始めました。

半兄インディチャンプとの繋がり

アウィルアウェイの半兄は、2019年の安田記念とマイルチャンピオンシップを制覇した名馬インディチャンプです。この血統背景も、彼女の能力の高さを示唆すると言えるでしょう。

アウィルアウェイの競走生活は、華々しい勝利と悔しい敗戦、そして着実な成長の物語でした。彼女が残した功績は、多くの競馬ファンにとって忘れられないものとなるでしょう。

（競走成績詳細、血統表、繁殖成績などは、JBISサーチ、netkeiba.com等のサイトを参照ください）

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