アウトストラーダ A32

アウトストラーダ A32：トリノとフランスを結ぶ主要幹線

アウトストラーダA32は、別名アウトストラーダ・デル・フレジュス、またはアウトストラーダ・トリノ - バルドネッキアとも呼ばれる、イタリアの重要な高速道路です。ピエモンテ州の州都トリノを起点とし、フレジュス道路トンネルを介してフランスへと接続、フランス側ではオートルートA43としてリヨンまで続いています。全長は72.4kmに及び、イタリアとフランス間の重要な交通路としての役割を担っています。

歴史

A32の建設は、1980年7月にフレジュス道路トンネルが開通した直後に始まりました。当初は、トンネルへのアクセス路として1983年にサヴォールクスからトンネルまでの区間が、対面通行の3車線道路（上り2車線、下り1車線）として開通しました。その後、1987年にはデヴェイスとサヴォールクスの区間が上下線分離道路として整備されました。

最も難工事であったスーザとデヴェイスの区間は、1985年から地形学的観点での工事が開始されました。谷沿いに建設されたこの区間は、リヴォリのトリノ環状線との接続部から始まり、ブッソレーノ、アヴィリアーナといった各区間が1990年内に開通しました。特に1992年11月には、全長5.2kmの2本のチェルズトンネルを含むスーザ東からデヴェイスまでの区間が開通し、工事の難航が伺えます。ブッソレーノとスーザ東の区間は、全長4.4kmのプラポンティントンネルを含む区間を除き、ほぼ完成しました。残るこの区間は1994年夏までに完成しました。1997年には、ウルクス西から国道24号モンジネーブロの出入口が開通し、この道路の利便性はさらに向上しました。2006年のトリノオリンピック開催を機に、歴史的に初期に開通したサヴォールクスからフレジュストンネル区間の片側2車線化が実現し、より安全で快適な走行が可能になりました。

現在の状況

A32は、フレジュストンネルのイタリア側部分を含め、SITAF（イタリアフレジュス道路トンネル会社）によって管理されています。また、欧州自動車道路としては、スペインのア・コルーニャとトルコのトラブゾンを結ぶ幹線E70号線の一部を構成しており、国際的な交通網の一翼を担っています。

通行料

イタリアの多くのアウトストラーダとは異なり、A32には料金所ゲートは設置されていません。しかし、アヴィリアーナのバッサ・ヴァッレ・スーザとサルベルトランドのアルタ・ヴァッレ・スーザに2か所の本線料金所が設けられています。これらの料金所を通過しない場合、通行料は発生しません。

行程

A32は、ウルクス環状線への分岐があります。この環状線は、A32のウルクス環状線出入口から分岐して始まる、対面通行の高速道路です。ウルクスの市街地を迂回する全長2.3kmの道路で、終点手前にはチェザーナ・トリネーゼへの出入口があります。ウルクス環状線もまた、SITAFによって管理されています。

脚注

注釈

出典

関連項目

アウトストラーダ
アウトストラーダ一覧
* フレジュス道路トンネル

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