トラブゾン

トラブゾンは、トルコ北東部、黒海沿岸に位置する都市で、トラブゾン県の県都です。人口は約15万人を擁し、トルコ東北地方における経済活動の中心地として重要な役割を果たしています。港湾都市としての機能に加え、飛行場やカラデニズ工科大学といった教育機関も有しています。

古代にはトラペズス（Trapezous）として知られ、中世にはトレビゾンド（Trebizond）やトラペズンダ（Trapezunda）とも呼ばれていました。2012年の行政区画改編により、トラブゾン県全体がトラブゾン大都市自治体に指定され、旧トラブゾン市はオルタヒサール（Ortahisar）と改称されました。

歴史

紀元前7世紀にギリシア人によって交易都市として建設されたトラブゾンは、ポントス王国やローマ帝国の支配下で繁栄しました。特にペルシアやメソポタミアへの通商路の要衝として重要な役割を果たしましたが、258年にゴート人によって破壊され、一時的に衰退しました。その後、東ローマ帝国の地方都市として復興し、中世にはテマ（軍管区）-カルディアの首府としてポントス地方の中心都市となりました。

1204年、第4回十字軍によるコンスタンティノポリス占領の際、コンスタンティノポリスから逃れたアレクシオス・コムネノス（東ローマ皇帝アンドロニコス1世コムネノスの孫）が、グルジア女王タマルの支援を受けて、トラブゾンを首都とするトレビゾンド帝国を建国しました。この帝国は、グルジア王国や白羊朝（アク・コユンル朝）と姻戚関係を結ぶことで政治的独立を維持し、トラブゾンは交易港として再び繁栄を遂げました。しかし、1461年、オスマン帝国のメフメト2世による包囲戦によってトレビゾンド帝国は滅亡しました。

気候

トラブゾンの気候は、年間を通して多雨多湿です。年間降水量は約800mmに達します。気温は、最高気温の平均が7月から8月にかけて最も高く約27℃、1月から2月にかけて最も低く約11℃です。最低気温の平均は、それぞれ20℃と4℃となっています。

姉妹都市

トラブゾンは、以下の都市と姉妹都市提携を結んでいます。
ソチ（ロシア）
日照市（中華人民共和国）
シゲトヴァール（ハンガリー）
バトゥミ（ジョージア）
ラシュト（イラン）
ザンジャーン（イラン）

関連事項

トラブゾンスポル（サッカークラブ）

外部リンク

トラブゾン（ダミーリンク）
* Uzungöl（ダミーリンク）

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