アカメ属

アカメ属（Lates）

アカメ属は、アカメ科に属する魚類のグループです。熱帯地域を中心に、川、汽水湖、河口といった沿岸水域に生息する大型の肉食魚として知られています。釣りや食用魚として、地域によっては重要な資源となっています。

分布と種

2013年現在、アカメ属には11種が分類されています。これらの種は、大きくインド太平洋地域とアフリカ淡水域の2つのグループに分けられます。

インド太平洋

アカメ (Lates japonicus)：日本固有種であり、西日本の太平洋沿岸（静岡県から種子島・屋久島）に分布しています。環境省レッドリストでは絶滅危惧IB類に指定されています。
バラマンディ (Lates calcarifer)：東インド洋から西太平洋の熱帯域にかけて広く分布しています。
Lates lakdiva
Lates uwisara

アフリカ淡水域

ルドルフラテス (Lates longispinis)：トゥルカナ湖の固有種です。IUCNレッドリストでは情報不足と評価されています。
アルバートラテス (Lates macrophthalmus)：アルバート湖の固有種であり、IUCNレッドリストでは絶滅危惧種に指定されています。
ナイルパーチ (Lates niloticus)：アフリカの熱帯地域に広く分布し、各地に移入されています。

以下の4種はタンガニーカ湖の固有種であり、単系統群を構成します。

ビッゲイラテス (Lates mariae)：IUCNレッドリストでは危急種に指定されています。
フォークテールラテス (Lates microlepis)：IUCNレッドリストでは絶滅危惧種に指定されています。
スリークラテス (Lates stappersii)：IUCNレッドリストでは軽度懸念と評価されています。
タンガニーカラテス (Lates angustifrons*)：IUCNレッドリストでは絶滅危惧種に指定されています。

生態

アカメ属の魚類は、主に小魚や甲殻類などを捕食する肉食性です。生息環境によって食性が異なり、河口などの汽水域では多様な生物を餌としています。繁殖期には、河川を遡上する種類もいます。

人間との関係

アカメ属の魚類は、食用や釣りの対象として、古くから人々に利用されてきました。特にバラマンディやナイルパーチは、養殖も盛んに行われています。しかし、生息地の環境破壊や乱獲などにより、一部の種は絶滅の危機に瀕しています。保護活動の推進と、持続可能な利用が求められています。

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