アキュラ・CSX

CSX（アキュラ）

CSX（シーエスエックス）は、本田技研工業が開発したセダン型の小型乗用車です。アキュラブランドとして販売され、特にカナダ市場に特化したモデルとして知られています。本車両は、8代目のホンダ・シビックを基にしており、内装はアキュラの高級感を醸し出すために工夫されています。その結果、シビックよりも若干高価格に設定されているのが特徴です。外装デザインは、欧州向けシビック・ハイブリッドとよく似ていますが、北米向けのシビックとは若干異なるデザインアプローチがされています。

生産背景と仕様

CSXは、カナダのオンタリオ州アリストンにて製造されており、同地域での需要を満たすために開発されました。日本市場向けのシビックと比較すると、特に顕著な違いとして155hpを誇るK20Z2エンジンを搭載しています。このエンジンは2006年の春から、日本仕様のシビックにも追加された「2.0GL」モデルでも採用されています。

さらに2006年11月には、「Type-S」バージョンも追加され、こちらは北米仕様シビック「Si」に相当するスポーツモデルです。Type-Sには197hpのK20Z3エンジンが搭載されており、6速のマニュアルトランスミッションとヘリカルLSDが組み合わさっています。これに加え、サスペンションはスポーツ調整が施され、215/45 R17サイズの大きなタイヤが装着されています。

デザインの進化

2009年にはアキュラのデザインコンセプトに合わせて新たに「パワープレミアムグリル」が導入されました。この新しいフロントグリルは、以前のデザインシステムから脱却し、より現代的でダイナミックな印象を与えるものとなりました。また、ヘッドライトの内部装飾がクロームから黒に変更され、リアコンビランプは丸型から八角形の仕様に変更されました。これらのデザイン変更により、CSXはより洗練された外観を持つようになりました。

モデルの変遷

CSXは2005年11月に初代FA2型が登場し、その後、いくつかのマイナーチェンジを経て成長を遂げました。例えば、2007年にはVSA（ビークル ステアリング アシスト）が標準装備となり、グレード名が「Premium」から「Technology」へと改名されました。2008年には、デジタルオーディオプレーヤー用のUSBポートが全車に装備され、Bluetoothモジュールも一部モデルに追加されるなど、機能的な向上が図られました。

再び2009年には、シビックに合わせたモデルチェンジが行われ、最も基本的なグレードが廃止されることとなり、これにより「Technology」モデルは「iTech」として新たに誕生しました。最終的に2011年には製造が終了し、後継となるアキュラ・ILXが2012年に発売されました。このようにして、CSXは本田技研工業の進化とともに成長してきました。

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