アクセサリーシュー

アクセサリーシューの概要と歴史

アクセサリーシューはカメラにおいて外付けのフラッシュやファインダーなどの撮影アクセサリーを取り付けるための構造です。一般的には、35mmカメラの上部に位置し、6×6cm判二眼レフカメラの場合は本体の左側にあります。ただし、カメラのモデルによってその位置は異なることがあり、古い一眼レフカメラではアクセサリーシューがなく、別途取り付ける必要がありました。アクセサリーシューの中でも、接点を持っていてフラッシュを直接接続できるものは「ホットシュー」と呼ばれ、接点のないものは「コールドシュー」と分類されます。

また、近年のデジタルカメラの中には、オプションとして電子ビューファインダーを装着するためのアクセサリーシューを兼ね備えたモデルも増えてきました。特に、ミノルタやソニーのαシリーズには独自の形状を持つオートロックシューが採用されており、汎用フラッシュやアクセサリーは専用のアダプターを介さなければなりません。

アクセサリーシューの歴史

元々、アクセサリーシューはバルナックライカやライカM型などのレンジファインダーカメラにおいて、広角や望遠撮影を目的として外付けファインダーを取り付けるために設けられました。特に距離計なしのカメラでは、実用的な望遠撮影を行うために外部距離計が必須でした。また、キヤノンの一部の機種には、ファインダーに取り付けたファインダーがレンズの繰り出しに応じてパララックスを補正する仕組みも存在しました。

ホットシューの登場により、クリップオンフラッシュなどの室内・夜間撮影用のアクセサリーが一般に普及しました。初期のホットシューは接点が一つだけでしたが、これによりフラッシュの接続が容易になりました。1975年に登場したオリンパスOM-2では、TTL自動調光が可能な接点も搭載され、これにより撮影用レンズを通過した光の情報がフラッシュに伝わる仕組みが構築されました。

しかし、このホットシューの形状や接点の配置は各メーカーによって異なり、互換性がない問題が生じました。サードパーティ製のフラッシュ機器の中には、シュー部分の交換が可能なものもあり、互換性を持たせる工夫がなされています。さらに最近では、キヤノンのようにマルチアクセサリーシューを採用し、動画撮影などを意識した多機能化が進んでいます。

アクセサリーシューに対応するアイテム

アクセサリーシューに取り付け可能なアイテムは多岐にわたります。例えば、外付けファインダーや電子ビューファインダー、PLフィルター用のファインダー、フラッシュ、オフカメラシューケーブルなどがあります。特にオフカメラシューケーブルは、フラッシュをカメラから離れて操作する際に便利なアクセサリーです。

また、バウンサーというアクセサリーは、フラッシュの発光角度を調整するために使用され、一般的には電気的な接続はしないため、ホットシューやTTL調光の機能は利用できなくなります。スレーブユニットは、離れた場所に設定したフラッシュを作動させるための便利なアクセサリーです。最後に、露出計や水準器など、様々な機能を持つアクセサリーも存在し、シューを利用して撮影の幅を広げることが可能です。

もう一度検索