クリップオンフラッシュ

クリップオンフラッシュ

クリップオンフラッシュは、カメラのアクセサリーシューに取り付けて使用する小型のエレクトロニックフラッシュです。このタイプのフラッシュは、簡単に取り付け可能で、特に初心者やカジュアルな撮影者にとって扱いやすいという特長があります。初期のフラッシュではシンクロケーブルが必要でしたが、近年ではホットシューが普及し、一瞬で接続できるようになりました。

フラッシュの進化

かつてのクリップオンフラッシュは、ガイドナンバー20程度までの小型モデルが主流でしたが、近年ではガイドナンバー36以上を持つ大容量モデルや、望遠撮影・マクロ撮影に対応した多機能モデルが増加しています。また、交換式の拡散パネルやズーム機能が追加された機種もあり、撮影シーンに応じた柔軟な対応が可能となりました。

大型のクリップオンフラッシュを使用する場合、カメラのファインダーに与える負荷が問題となります。このような場合には、市販のブラケットを利用することで、擬似グリップタイプとして使用することができますが、この際にはフラッシュをシンクロケーブルで接続する必要がある点に注意が必要です。

調光方法

クリップオンフラッシュには主に二つの調光方式が存在します。一つはオート調光機能を持つフラッシュで、これにより自動的に光量を調整できます。スタジオ撮影や集合写真で使用される大型フラッシュの中には、手動で調光するしかないモデルもあります。

マニュアル調光

初期のフラッシュは光量が固定されていましたが、現在の多くのフラッシュでは操作部に数値が表示され、容易に調整が可能です。例えば、逆光の撮影ではフラッシュの光量を固定する必要があります。これにより、絞り値を被写体との距離に応じて調整する手間が軽減されます。

フラッシュマチックと外光式オート

フラッシュ撮影用の自動絞り調節装置は、露光計算の手間を省くために設計されています。また、外光式オートでは、設定した絞り値に基づきフラッシュが被写体の距離を計測して光量を自動調整します。ここで注意するべき点は、被写体の反射率が異なると露出が大きく変動することです。このため、被写体の色に応じて絞り値を調整する必要があります。

TTL自動調光

TTL自動調光方式では、レンズを通過した光を利用してフラッシュ光量を調整します。この仕組みにより、マクロ撮影や望遠撮影でも精度が向上し、より便利なフラッシュ撮影が可能になっています。最近のデジタル一眼レフでは、この自動調光機能にさらなるコントロールが追加されています。

シンクロ信号の注意点

シンクロ信号の電圧に関しても注意が必要です。1960年代から1980年代に製造されたフラッシュの多くは高い電圧を持ち、最近のカメラには向かないことが多いです。古いフラッシュを新しいカメラに接続すると、カメラが壊れる危険性があるため、使用する前に仕様を確認することをお勧めします。

結論

クリップオンフラッシュは、初心者からプロフェッショナルまで幅広いユーザーに支持されている便利な撮影アクセサリーです。多機能で使いやすく、時代と共に進化してきたフラッシュの魅力をぜひ体験してみてください。

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