アクトビラ

アクトビラ（acTVila）とは

アクトビラは、株式会社アクトビラが運営していたビデオオンデマンドサービスです。2007年にサービスを開始し、2022年に終了しました。インターネット回線を利用し、対応するテレビやレコーダー、スマートフォンやタブレット端末で動画コンテンツを視聴できました。名称は「開く扉」を意味し、ロゴもそのイメージを反映しています。

サービスの概要

アクトビラは、ブロードバンド回線を通じて動画を配信するポータルサービスでした。対応機器をインターネットに接続することで、映画、ドラマ、アニメなどのコンテンツを視聴できました。主な特徴は以下の通りです。

多様な視聴形態:ストリーミング再生だけでなく、ダウンロードして一定期間視聴できるレンタル方式や、期限なしで視聴できるセル方式も提供していました。
豊富なコンテンツ: 2013年時点で約8万2000本のコンテンツを配信していました。映画の最新作はレンタルショップとほぼ同時期に配信され、一部作品は先行配信も行われました。
柔軟な支払い方法: クレジットカード決済が基本でしたが、一部コンテンツではBitCashや楽天Edy、So-net|so-netIDの決済サービスであるSmashにも対応していました。
対応機器: パナソニック、ソニー、シャープ、東芝、日立製作所などのメーカーのテレビやレコーダーが対応していました。また、ケーブルテレビのセットトップボックスや、ネットワークテレビボックスでも利用可能でした。

サービスの種類

アクトビラには、いくつかのサービスがありました。

アクトビラ ビデオ: 低解像度のストリーミング配信で、画面内のウィンドウで動画を表示しました。
アクトビラ ビデオ・フル: 高解像度（HD）のストリーミング配信で、全画面で動画を表示しました。
アクトビラ ビデオ・ダウンロードレンタル: コンテンツをハードディスクに保存し、一定期間のみ視聴可能でした。
アクトビラ ビデオ・ダウンロードセル: コンテンツをハードディスクに保存し、期限なしで視聴可能で、各種メディアへのダビングも可能でした。

技術概要

アクトビラの動画配信には、以下の技術が用いられていました。

アクトビラ ビデオ: MPEG-2エンコード、2～4Mbpsのビットレート、6Mbps以上の回線速度が必要でした。
アクトビラ ビデオ・フル: H.264エンコード、4～8Mbpsのビットレート、12Mbps以上の回線速度が必要でした。

沿革

アクトビラは、松下電器（現パナソニックホールディングス）とソニーコミュニケーションネットワーク(So-net|so-net)が中心となり、2006年7月に設立されました。

2007年: サービスを開始。「アクトビラ・ベーシック」では、天気予報や番組情報を提供。「アクトビラ ビデオ」や「アクトビラ ビデオ・フル」といったビデオオンデマンドサービスも開始。
2008年: NHKオンデマンドとの連携を開始、TSUTAYA TVサービスを開始。
2009年: ダウンロード配信やブルーレイディスクへのダビングに対応した「TSUTAYA TV セルスルーサービス」を開始。
2013年: スマートフォン・タブレット向けサービスを開始。
2014年: 4K解像度に対応した「4Kアクトビラ」を開始。
2017年: WOWOWがアクトビラ社を子会社化。「アクトビラ・ベーシック」のサービスを終了。
2020年: テレビ向け動画配信サービスを紹介する「Chips!TV」を開始。一部サービスの終了。
2021年: NHKオンデマンドのサービスを終了。
* 2022年: 「Chips!TV」のサービスを終了。

その他の情報

アクトビラは、様々なコンテンツプロバイダーと提携し、映画、ドラマ、アニメ、音楽、スポーツなど幅広いジャンルのコンテンツを提供していました。また、一部のライブ配信や無料コンテンツもありました。類似サービスとしては、ケーブルテレビ局のビデオオンデマンドサービスや、Netflix、Huluなどが挙げられます。アクトビラは、2022年3月31日にすべてのサービスを終了し、同年12月に清算結了しました。

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