アサホコ

アサホコの生涯と競走成績

アサホコは、1965年に天皇賞（春）を優勝した日本の競走馬です。彼は特に「晩成の名馬」として知られ、競走馬としてのキャリアの初期は期待に応えることができず、時間をかけてその才能を開花させました。ここでは、アサホコの経歴や成績について詳しく紹介します。

生い立ちと競走馬としてのデビュー

アサホコは1960年に青森県七戸町の盛田牧場で誕生しました。父は1957年の日本ダービーに優勝したヒカルメイジ、母は「ミスアサヒロ」として知られるアサヒロです。母も競走馬として活躍し、愛知盃や南関東公営競馬での勝利歴があります。競走年齢に達したアサホコは、同じ手塚榮一の所有馬として東京競馬場の藤本冨良厩舎に入厩しました。

アサホコは1963年にデビューを果たしましたが、初めの3戦では勝利を収めることができませんでした。初勝利を挙げるまでには、休養を挟んで年明けの2戦目まで要しました。その後も続けて2着や3着の成績が多く、長い間勝ち上がることができませんでした。結果的に、彼は4歳三冠競走には出走せず、条件馬として過ごす時間が続きました。

連勝と天皇賞（春）へ

アサホコの運命が変わったのは、1964年12月の180万下条件戦での好成績からでした。この勝利を契機に彼は連勝を始めます。年明けの金杯（東）では、当時のリーディングジョッキー加賀武見を騎手に迎え、見事に優勝を果たしました。これはアサホコにとって41戦目での初めての重賞勝利でした。その後加賀を固定騎手として、重賞路線を進むことになります。

そのまま連勝は続き、アメリカジョッキークラブカップ、京王盃スプリングハンデキャップ、そして天皇賞（春）に向けてのスワンステークスで重賞4連勝を挙げました。天皇賞（春）では、前年のクラシック三冠を達成したシンザンとの対戦が注目されましたが、シンザンが出走を回避したため、アサホコが1番人気となり、優勝を収めました。この勝利は、当時の中央競馬記録として重賞5連勝を達成する重要な瞬間となりました。

キャリアの終焉とその後

天皇賞の勝利後、アサホコの調子は徐々に落ち着き、連勝は6で止まりました。その後も日本経済賞では5着と振るわず、休養に入ります。1966年春に復帰後、オープン戦で2連勝を果たし、アルゼンチンジョッキークラブカップで2着に入りましたが、これが彼の競走生活の最後の成績となりました。

引退後、アサホコは種牡馬として青森県で繋養されましたが、思うように交配相手が集まらず、産駒の活躍は見られませんでした。1972年に種牡馬を引退し、1973年に病気でこの世を去りましたが、その死因や正確な死亡日は明らかにはされていません。

年度別成績

• - 1962年（3歳）: 3戦0勝
• - 1963年（4歳）: 22戦4勝
• - 1964年（5歳）: 15戦1勝
• - 1965年（6歳）: 7戦5勝

- 勝ち鞍: 金杯・東、アメリカジョッキークラブカップ、京王盃スプリングハンデキャップ、スワンステークス、天皇賞・春

• - 1966年（7歳）: 3戦2勝

アサホコは日本競馬の歴史の中で、その特異なキャリアと素晴らしい勝利によって記憶され続けています。

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