アスペクト (ゲーム会社)

株式会社アスペクトについて

株式会社アスペクトは、かつて存在した日本のゲームソフトウェア開発会社です。1991年3月25日に設立され、家庭用ゲーム機を中心に幅広いプラットフォームでゲームソフトの企画・開発を手掛けていました。

概要

設立当初はゲームギアやスーパーファミコンといった携帯型ゲーム機や据え置き型ゲーム機向けのタイトル開発を行っていました。その後、セガサターンやPlayStationといった次世代ゲーム機にも進出し、開発の幅を広げました。アスペクトは、企画からグラフィック、プログラムまでを自社内で一貫して行える開発体制を構築しており、その実績は約400タイトルにも及びます。最盛期の2008年1月期には、7億8200万円の売上を記録していました。ただし、公式サイトでは、セガゲームスをはじめとする発売元との関係から、開発タイトルを具体的に公表していませんでした。

アスペクトはコンピュータエンターテインメント協会（CESA）にも加盟しており、業界の一員として活動していました。

しかし、2008年のリーマン・ショック以降、経営環境は悪化の一途を辿ります。スマートフォンゲームの台頭により、家庭用ゲーム機市場が低迷し、同業者間の競争も激化しました。アスペクトもスマートフォンゲームの開発に注力するなど、経営の立て直しを図りましたが、2017年4月期の売上は4億円台にまで落ち込みました。

同業者間の競争激化や人件費の高騰といった要因も重なり、経営改善は困難を極めました。そして2018年10月31日、東京地方裁判所から破産手続開始決定を受けました。当時運営していたスマートフォンゲーム『突破 Xinobi Championship』は、破産手続開始決定当日にメンテナンスとアップデートの延期が発表され、翌日に破産手続開始が正式に告知されました。

沿革

1991年（平成3年）3月25日 - 会社設立。ゲームギア用ソフトの開発を開始。
1994年（平成6年）7月 - キッズコンピュータ・ピコ用ソフトの開発を開始。
1996年（平成8年）8月 - アーケードゲームタイトルの開発を開始。
1997年（平成9年）
7月 - セガサターンおよびPlayStation用ソフトの開発を開始。
11月 - 初の自社発売ソフト『ガイアブリーダー』を発売。
2002年（平成14年）5月 - 携帯電話向けコンテンツの開発を開始。
2003年（平成15年）7月 - 電子玩具の開発を開始。
2005年（平成17年）
5月 - 本社を豊島区東池袋1丁目の池袋原ビルから豊島区東池袋3丁目のNBF池袋イースト 14階へ移転。
8月 - 岩手県北上市に北上サテライトオフィスを開設（2011年（平成23年）3月閉鎖）。
2018年（平成30年）10月31日 - 東京地方裁判所から破産手続開始決定を受ける。
2022年（令和4年）10月19日 - 法人格消滅。

アスペクトは、数多くのゲーム開発を通して、日本のゲーム業界に貢献しました。しかし、時代の変化に対応しきれず、残念ながらその歴史に幕を閉じることとなりました。

外部リンク

公式サイト - ウェイバックマシン（2017年11月28日のキャッシュ）

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