アソシエーション (天文学)

アソシエーションとは

アソシエーション（stellar association）は、宇宙空間を共に移動する恒星の群れであり、同じ起源を持ちながら重力的な束縛から解放されています。これらの星は非常に緩やかな散開星団を形成し、一般に恒星の移動方向や年齢、さらには星間物質の化学組成によってグループの識別が行われます。この概念は1947年にアルメニアの天文学者ヴィクトル・アンバルツミャンによって初めて提唱されました。

アソシエーションに名前が付けられる際には、構成する恒星の星座名、アソシエーションのタイプ、識別番号などを基にしています。

アソシエーションの種類

OB型アソシエーション

OB型アソシエーションは、スペクトル型OおよびBを持つ10〜100個の大質量星から成る、若い恒星の集まりです。これらのアソシエーションには数百から数千の低質量星や中間質量星も含まれており、すべてが同じ巨大分子雲内の限られた空間で形成されたと考えられています。一旦周囲の宇宙塵やガスが取り除かれると、残った星たちは解放されて自由に動き出します。

天の川銀河に存在する多くの星はOB型アソシエーションから形成されていると言われています。特にO型星は寿命が非常に短く、数百万年以内に超新星としてその生涯を終えます。そのため、OB型アソシエーションは一般的に数百万年以内に消失します。具体的には、アソシエーション内のO型やB型恒星は1000万年以内にその核燃料を使い果たしてしまい、消失の運命を迎えます。

ヒッパルコス衛星を使用した観測により、太陽系から650パーセク以内に12個のOB型アソシエーションが存在することが確認されています。その中で最も近いのは「さそり－ケンタウルスOB型アソシエーション」で、約400光年の距離に位置しています。また、OB型アソシエーションは大マゼラン雲やアンドロメダ銀河にも見られ、これらは直径約1500光年というかなり広範囲に広がった構造を持っています。

T型アソシエーション

次に、T型アソシエーションには、主系列星に加わる前の段階にあるTタウリ型星が含まれます。このグループにはおよそ1000個のまばらな星が存在しており、最も近い例としては太陽系から140パーセクの距離にある「おうし－ぎょしゃT型アソシエーション」が挙げられます。その他にも「みなみのかんむりR星T型アソシエーション」や「カメレオンT型アソシエーション」、「ほT型アソシエーション」などの事例があります。これらのT型アソシエーションは、しばしば生じた分子雲の近くで発見されますが、いくつかのグループにはO型やB型の星も含まれていることがあります。

R型アソシエーション

最後に、反射星雲を照らす星から成るR型アソシエーションについてです。この名称は、星雲内の星の分布が均一でないことを指摘したシドニー・バンデンバーグによって与えられました。R型アソシエーションは主に主系列星が構成されていますが、その重さは周囲の星間分子雲を分散させるほどではありません。このような特性は、周辺にある暗黒星雲について調査を行う際に、天文学者たちにとって貴重なデータとなります。

R型アソシエーションはOB型よりも数多く存在し、銀河の渦状腕の構造を理解する手助けとなっています。一例として、太陽系から830±50パーセクの距離にある「いっかくじゅうR型アソシエーション」が挙げられます。

このように、アソシエーションを通じて恒星の形成や進化、さらには銀河の構造についての理解を深めることが求められています。

もう一度検索