アッサンブラージュ

アッサンブラージュ（Assemblage）は、美術における表現技法の一つで、コラージュやパピエ・コレの立体版と捉えることができます。具体的には、様々な「立体的なもの」を寄せ集め、積み重ねたり、貼り付けたり、結び付けたりすることで作品を制作します。この技法は、一般の彫刻概念からは逸脱した独自の立体表現を生み出すことが特徴です。

アッサンブラージュ作品は、全体として統一性を持つ場合もあれば、混沌とした状態を特徴とする場合もあります。使用される素材は多岐にわたり、既製品、自然物、廃品など、あらゆるものが用いられます。特に、廃品が使用される場合には「ジャンク・アート」とも呼ばれ、その素材の入手しやすさから、大規模な作品にも展開されることがあります。

アッサンブラージュは、美醜の概念に捉われない、反芸術的・非芸術的な要素を含むことがあり、その点でダダイスムとの関連性も指摘されています。また、シュルレアリスムの立体作品にもアッサンブラージュと呼べるようなものが見られますが、これらは単に「オブジェ」と呼ばれることも多いです。

レディメイド作品との関係については、解釈が分かれます。全てのアッサンブラージュに含めるという考え方がある一方で、既製品を単体で使用した場合は含めず、複数の既製品を組み合わせた場合のみアッサンブラージュとするという考え方もあります。例えば、マルセル・デュシャンの「泉」のような作品は、後者の考え方ではアッサンブラージュとはみなされません。

アッサンブラージュは、美術の世界だけでなく、ワイン製造の分野でも用いられる言葉です。ワイン造りにおいては、複数の原酒を混ぜ合わせる伝統的な技法を指します。異なる特徴を持つ原酒をブレンドすることで、より複雑で深みのある味わいのワインを生み出すことを目指します。

主なアッサンブラージュのアーティスト

アルマン
ハンス・ベルメール
ウォレス・バーマン
アンドレ・ブルトン
ジョン・チェンバレン
グレッグ・コルソン
ジョゼフ・コーネル
ロザリー・ガスコイン
ラウル・ハウスマン
ロマール・アズメ
ジョージ・ハームズ
ルイ・ハーシュマン
ロバート・H・ハドソン
Irma Hünerfauth
ジャスパー・ジョーンズ
エドワード・キーンホルツ
ナンシー・レディン・キーンホルツ
ルボ・クリステク
ジャン・ジャック・ルベル
ジャニス・ローリー
オンドレイ・マレス
マルクス・モイラー
ルイーズ・ネヴェルソン
大平實
メレット・オッペンハイム
ヴォルフガング・パーレン
ノア・プリフォイ
ロバート・ラウシェンバーグ
フレッド・H・ロスター
Betye Saar
アレクシス・スミス
ダニエル・スペーリ
ウラジーミル・タトリン
ヴォルフ・フォステル
ゴードン・ワグナー
ジェフ・ヴァスマン
ヨハン・ディーター・ヴァスマン
トム・ウェッセルマン
H・C・ウェスターマン
ジェフリー・ヴァランス


関連項目

ネオダダ
コラージュ
ブリコラージュ
メルツ
ジャンク・アート
ミクストメディア

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