アドゥワ大

アドゥワ大について

アドゥワ大（アドゥワ まさる）は、1996年6月11日生まれの元プロ野球選手で、熊本県熊本市出身の投手です。彼は右投右打の選手であり、広島東洋カープで活躍する弟、アドゥワ誠がいます。アドゥワ大の野球人生は特異な背景を持ち、彼の家族は異なる国籍とスポーツに情熱を注いでいます。

経歴

プロ入り前の歩み

アドゥワ大はナイジェリア出身の父と元バレーボール選手の母の間に生まれました。小学校3年から野球を始め、出水中学校では熊本中央リトルシニアでプレー。九州国際大学付属高校に進学後、3年生の夏には甲子園大会に出場しましたが、初戦で敗退し、登板機会はありませんでした。

その後、東京農業大学北海道オホーツクに進み、大学1年生からベンチ入り。春季リーグ開幕戦での勝利や全日本大学選手権にも登板したものの、負傷により十分なプレーができないまま大学生活を送りました。特に、左膝と右肩の故障が彼のキャリアに影を落とし、4年間での通算成績は専門的に見ると物足りないものでした。しかし、弟のプロでの活躍は大きな刺激となり、彼はプロ入りを目指して志願しましたが、ドラフトでの指名には至りませんでした。

社会人野球を経ての挑戦

大学を卒業後、アドゥワ大は新潟県の社会人野球チーム、バイタルネットに入団しました。彼は1年目から公式戦で登板し、先発や救援も経験しましたが、重要な局面ではなかなか任されなかったため、期待される成績を残すことはできませんでした。

BCリーグでの活動

2020年11月、アドゥワ大は独立リーグのベースボール・チャレンジ・リーグ（BCL）のドラフトで新潟アルビレックス・ベースボール・クラブに特別合格選手として選ばれました。2021年シーズンから新潟でプレーを始め、これまでの経験を生かし、NPB入りを目指す意志を固めました。入団時24歳で、他の新加入選手と比べて最年長でした。

2021年4月21日、彼は福島レッドホープスとの試合でBCL公式戦初登板を果たしました。この試合では6点リードの状況で登板し、無失点でゲームを閉じるものの、与四球が1、被安打が1という内容でした。しかし、このシーズンで彼は14試合に救援投手として出場しましたが、防御率が8点台と振るわず、10月12日に退団が発表されました。

退団後の活動

退団後、アドゥワ大は江戸川区の運送会社、株式会社KHの野球部で軟式野球をプレーしています。独立リーグからの引退者に対する就職支援を行っているこの会社で、新たな挑戦を続けています。

選手としての特徴

アドゥワ大の投手としての強みは、その長身2mによる投球の角度とダイナミックなストレートです。彼の最高球速は145km/hであり、変化球としてカーブ、スライダー、チェンジアップを駆使して打者を翻弄してきました。特に、高い位置からボールを振り下ろすスタイルは、彼の投球の魅力の一部です。

アドゥワ大は、独立リーグでの経験を経て、今後どのような進路を歩んでいくのか、注目される存在としてその後も期待されています。

もう一度検索