アドマイヤモナーク

アドマイヤモナーク：遅咲きの名馬の軌跡

アドマイヤモナークは、日本の競走馬界にその名を刻んだサラブレッドです。冠名と「君主」を組み合わせたその名にふさわしく、華々しい活躍をみせた一方、長く苦難の道を歩んだ生涯でもありました。

デビュー当初は、なかなか勝利に恵まれませんでした。9戦目でようやく初勝利を挙げたものの、その前には4連続2桁着順という苦杯を味わっています。若駒時代は条件クラスで走り続け、5歳春頃まで目立った活躍はありませんでした。しかし、持ち前のスタミナを活かし、徐々に距離を伸ばし、オープン特別に出走するようになると、長距離レースで頭角を現し始めます。

転機が訪れたのは2008年。日経新春杯を制覇し、重賞競走初制覇を成し遂げます。勢いに乗ったアドマイヤモナークは続くダイヤモンドステークスでも1番人気に応え、見事に優勝。重賞2連勝という快挙を達成しました。

しかし、GI競走では苦戦が続きました。天皇賞（秋）、ジャパンカップと12着と精彩を欠き、有馬記念では出走馬中最下位の14番人気と、評価は低迷していました。しかし、誰もが予想だにしなかったドラマが有馬記念で繰り広げられます。レースでは序盤から最後方待機。直線では大外を豪快に追い込み、ダイワスカーレットに次ぐ2着に食い込みました。この激走は、有馬記念史上最高配当を生み出す大波乱の立役者となりました。

2009年も現役を続行したものの、年明け初戦の日経新春杯後に右第1指節種子骨の骨折が判明。残念ながら競走能力喪失と診断され、現役を引退することとなりました。

種牡馬としてのオファーはなく、去勢されたアドマイヤモナークは、2010年から2019年7月まで阪神競馬場で誘導馬として第二の馬生を歩みます。その後は三木ホースランドパークで乗馬として人々と触れ合いましたが、2020年4月、馬房で骨折し、安楽死という最期を迎えました。

アドマイヤモナークの血統には、ハギノリアルキング、トーセンベニザクラ、オマツリオトコといった名馬の名が連なります。その血統背景と、長く続いた苦闘、そして最後に見せた驚異的な末脚は、多くの競馬ファンに深い印象を与え、語り継がれる名馬となりました。彼の競走成績、血統表、そしてその生涯は、競馬史に燦然と輝く一ページを刻んでいます。様々な情報サイトで、彼の詳細なデータを確認することができます。netkeiba、スポーツナビ、JBISサーチ、Racing Postなどのサイトで、アドマイヤモナークの輝かしい軌跡をたどることができます。

もう一度検索