アフマト・カディロフ名称特別任務民警連隊

アフマト・カディロフ名称特別任務民警連隊

アフマト・カディロフ名称特別任務民警連隊（ポルク・ミリツィイ・オサボナ・ナズナニヤ・イム・アフマタ・カディロファ、略称：ПМОН）は、2004年7月にロシア連邦のプーチン大統領の指示で設立された特殊部隊です。この部隊はチェチェン共和国内務省に所属し、主に対ゲリラ戦の任務を担っています。装備として小銃や装甲車を有し、警備や機動隊に相当する機能を果たしています。

この連隊は、2004年にシャミル・バサエフによって暗殺されたチェチェンの初代大統領アフマド・カディロフの名前が冠されています。現在は彼の息子、ラムザン・カディロフが部隊の指揮を執っています。また、連隊はロシア連邦保安庁（FSB）の作戦局の監督下にも位置しています。

連隊には約1,145人の隊員が所属しており、その多くは元チェチェン独立派のメンバーです。かつては独立を求めて戦っていた彼らですが、内ゲバにより家族を失い、ロシア連邦に投降する決意をしました。その後、恩赦を受けてからはチェチェン独立派への報復を誓い、連隊に参加したのです。彼らの過去が、現在の任務に対するモチベーションとなっていると言えるでしょう。

この連隊の主要な任務は、首都グロズヌイを含む大都市での治安維持や捜査活動を行うことです。また、チェチェン独立派に対する軍事作戦もその重要な役割の一つです。特に2006年6月には、チェチェン・イチケリア共和国の当時の大統領アブドゥル＝ハリーム・サドゥラエフの殺害に関与したことが知られています。

現在、この連隊はグロズヌイに基地を置き、チェチェン全土で活動を展開しています。ロシア内務省の許可を得て、テロリストの排除のためにロシアのどの地域でも行動を取れるという特権も持っています。このため、彼らの活動は広範囲にわたります。

関連項目

• - ヴォストーク大隊 / ザーパド大隊：ロシア連邦軍に所属するチェチェン人特殊部隊で、ロシア連邦軍参謀本部情報総局の指揮下に入ります。
• - セーヴェル大隊 / ユーク大隊：ロシア国内軍に所属するチェチェン人特殊部隊です。
• - カディロフツィ / ファイトクラブ・アフマト：カディロフ政権に関連した組織や活動を指す用語として使われます。

このように、アフマト・カディロフ名称特別任務民警連隊はチェチェンの治安において重要な役割を果たしており、その背景には複雑な歴史と人々の思いがあります。

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