アブリザル・バクリ

アブリザル・バクリの概要

アブリザル・バクリ（1946年11月15日生まれ）は、インドネシアの実業界および政治界で著名な人物であり、バクリグループの党首として知られています。父であるアフマド・バクリの後を継いで、彼は企業の発展に尽力する一方、政治活動にも深く関与しています。彼の経歴は多岐にわたり、さまざまな分野で顕著な業績を残しています。

経歴の詳細

アブリザルは1972年にインドネシア・プリブミ青年実業家連合を設立し、ビジネス界での活動を本格化させました。1973年にバンドン工科大学で電子工学の修士号を取得した後、1982年には「バクリ・アンド・ブラザーズ」の副社長に就任します。彼がビジネス界での影響力を強める中、1986年には国際青年会議所から「世界の代表的青年実業家」として表彰されました。

アフマド・バクリが1988年に亡くなった後、アブリザルは父の後任としてバクリグループの会長に就任。1989年には関連会社である「バクリ・ヌサンタラ社」の社長の座にも就き、そのリーダーシップを発揮しました。また、1994年から2004年にかけては、インドネシア商工会議所の会頭としても活躍し、企業の発展に寄与しています。

政治活動の足跡

アブリザルの政治家としての活動は2004年から始まりました。この年、彼はスシロ・バンバン・ユドヨノ候補を支援し、ユドヨノが大統領に就任すると、アブリザルは経済担当調整相と国民福祉担当調整相を歴任しました。このように、彼は政治の中でも重要な役割を果たし、与党内での影響力を拡大しました。

2009年にはゴルカル党の党首に選ばれ、同時に与党連絡協議会の会長も務めました。2012年にはゴルカル党の大統領候補に名乗りを上げ、さらなる政治的野心を示しました。

ゴルカル党内の対立

しかし、彼の政治的キャリアは順調ではありませんでした。2014年から2015年にかけて、彼はゴルカル党内でアグン・ラクソノとの間に激しい対立を経験しました。ゴルカル党は2014年の大統領選挙で別の候補を推挙し、その結果、選挙で負けてしまいます。この時期、党内の派閥争いが激化し、バクリ派とラクソノ派がそれぞれ正当性を主張しました。

2015年の「党裁判所」では、活動の過程で問題が浮上し、ラクソノが正当な党首と認定されることになります。この決定に異議を唱えたバクリは最高裁判所に訴え、結果的に彼の主張が認められ、その後の党内情勢はますます厳しさを増しました。2016年には新党首が選出され、バクリは最高顧問として党に関与する形となりました。

まとめ

アブリザル・バクリは、ビジネス界と政治界の両方で大きな影響力を持つ人物として、インドネシアにおける重要なリーダーシップを発揮しています。彼のキャリアは、企業の成長と政界での動向が絡み合う中で形成されており、その足跡は、インドネシアの経済や政治の発展に寄与してきたと言えるでしょう。

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