アブー・ディアビ

ヴァシリキ・アブー・ディアビ：不屈の才能、ガラスの肉体

ヴァシリキ・アブー・ディアビ（Vassiriki Abou Diaby、1986年5月11日 - ）は、フランス出身の元サッカー選手。ポジションはミッドフィールダー。

クラブキャリア

クレールフォンテーヌ国立研究所で育成され、AJオセールのユースを経て2004年にトップチームへ昇格。その才能はすぐに開花し、2006年1月にはイングランドの強豪、アーセナルFCへ移籍を果たしました。

しかし、アーセナル移籍後の2006年5月、サンダーランドAFC戦で相手選手から危険なタックルを受け、足首を脱臼骨折する重傷を負います。長期離脱を余儀なくされましたが、不屈の精神でリハビリに取り組み、2007年1月に復帰を果たしました。

2015年7月28日には、フランスのオリンピック・マルセイユへ加入。2016年3月18日、リーグ・アンのスタッド・レンヌ戦でマルセイユ移籍後、待望の公式戦デビューを飾りました。しかし、度重なる怪我の影響もあり、2016年10月には足首の手術を受けています。

2019年2月25日、母国フランスのメディア『RMC』の番組で、現役引退を発表しました。

代表キャリア

フランス代表としては、U-19代表でキャプテンを務め、チームを欧州制覇に導きました。2007年3月24日には、EURO2008予選のリトアニア戦でA代表に初招集。2012年9月7日の2014年W杯予選フィンランド戦では、代表初ゴールを記録しています。

プレースタイルと人物像

ディアビは、恵まれた体格と高い身体能力、そして繊細なテクニックを兼ね備えたミッドフィルダーでした。そのプレースタイルから、「パトリック・ヴィエラ2世」と称されることもありました。

アーセナル時代に指導を受けたアーセン・ヴェンゲル監督は、ディアビの才能を高く評価していましたが、ディアビは度重なる怪我に悩まされました。アーセナル在籍中におよそ40回の負傷を経験し、フランスでは「l'Homme de Verre(ガラスの男)」と呼ばれることもありました。しかし、彼は常に懸命にリハビリに取り組み、その明るい性格でチームを鼓舞し続けました。

タイトル

アーセナルFC
FAカップ: 2013-14, 2014-15
FAコミュニティ・シールド: 2014

フランス代表
* UEFA U-19欧州選手権: 2005

アブー・ディアビは、怪我に苦しみながらも、その才能と不屈の精神で多くの人々に感動を与えた選手でした。

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