アボンリーへの道

『アボンリーへの道』について

『アボンリーへの道』（英: Road to Avonlea）は、1990年から1996年までカナダ放送協会で放送され、全世界で140か国以上に展開したカナダのテレビドラマである。製作はサリバン・フィルムズ（現在のサリバン・エンターテインメント）が手がけ、カナダで製作されたテレビドラマとしては最大のヒット作となった。全91話に加え、特別版も1話存在する。

概要

本作は、L・M・モンゴメリの小説「ストーリー・ガール」とその続編「黄金の道」を元に、彼女の代表作「赤毛のアン」シリーズを含むいくつかの作品からキャラクターやエピソードを取り入れて構成されている。物語の舞台である20世紀初頭のプリンスエドワード島では、ユーモアあふれるエピソードと感情を揺さぶるストーリーが繰り広げられ、四季折々の美しい風景と実力派俳優の演技が相まって、多くの視聴者に好評を博している。

ストーリー

物語は、モントリオールに住む社長令嬢・セーラ・スタンリーが主人公。セーラは、何不自由なく育ってきたが、父・ブレアが横領の疑いで逮捕されたため、プリンスエドワード島の田舎町アボンリーにある亡き母の実家・キング家に引き取られることになる。そこで彼女を迎えたのは、頑固者で教師の伯母ヘティであった。セーラは伯母の厳しさに戸惑い、ヘティもまたセーラの世間知らずな態度に反発するが、時間の経過と共に互いに理解し合い、親子以上の絆を築いていく。

登場人物

キング家

• - セーラ・スタンリー（演：サラ・ポーリー、声：石井梓・丹下桜）

主人公。父の事件によりキング家にやってくる。

• - ヘティ・キング（演：ジャッキー・バロウズ、声：鳳八千代）

セーラの伯母。アボンリー小学校の教師であり、家族を愛する芯のある女性。

• - オリビア・キング（演：マグ・ラフマン、声：深見梨加）

キング家三女。アボンリー新聞の記者として活動し、その後ジャスパーと結婚する。

• - アレック・キング（演：セドリック・スミス、声：江角英明）

キング家の長男で、温厚な性格の人物。

• - フェリシティ・キング（演：ジーマ・ザンプローニャ、声：本名陽子・岡村明美）

アレックの娘。成長を経て、セーラの親友となる。

• - フェリックス・キング（演：ザカリー・ベネット、声：浦野裕介・矢島晶子・保志総一朗）

イタズラ好きな一人息子。

• - セシリー・キング（演：ハーモニー・クランプ / モリー・アトキンソン、声：原麻衣・増田ゆき）

おとなしい性格のキング家次女。

日本での放送

本作は、日本では1993年から1994年にかけてNHKで放送され、その後再放送やネット配信も行われてきた。特に、2004年の深夜に行われた再放送は大きな反響を呼び、視聴者から再度のリクエストが相次いだ。さらに、2021年にはAmazonプライム・ビデオにて配信されるなど、その人気は衰えることがない。

特別版

2001年には特別版「An Avonlea Christmas」がカナダで放送され、日本では2012年にDVD化されている。この特別版もまた、ファンの間で注目を集めた。物語の背景やキャラクターの成長を描いたエピソードは、多くの視聴者に愛された。

『アボンリーへの道』は、その魅力的なストーリーとキャラクターたち、アボンリーの風景を通じて、視聴者の心に深く根ざした作品である。

もう一度検索