プリンスエドワード島

プリンス・エドワード島：美しい自然と歴史の宝庫

プリンス・エドワード島（Prince Edward Island、略称PEI）は、カナダの東海岸に位置し、セントローレンス湾に浮かぶ魅力的な島です。この島はプリンスエドワードアイランド州を構成し、同州はカナダの46の州の中で面積と人口の両方で最も小さいながらも、その美しい自然と豊かな文化で知られています。面積は約5,660平方キロメートルで、日本の愛媛県に匹敵する広さを持ち、温暖な気候と肥沃な赤土が特徴です。

州都は歴史的なシャーロットタウンであり、この地はカナダの建国に関する重要な役割を果たしました。1856年に行われたカナダ建国会議が開催された場所としても知られ、その政策決定に影響を与えました。島の人口は約13万9,000人（2001年）で、季節によって訪れる観光客で賑わいます。

プリンス・エドワード島の自然環境は多様で、西部には美しいマルペケ湾が広がり、アマモが生育する藻場は多くの海鳥や生物の生息地となっています。この湾は1988年にラムサール条約に登録されており、オオアオサギや名高いカナダガンを観察できるスポットとしても人気があります。

この島の特産品で有名なのはジャガイモですが、L・M・モンゴメリの小説『赤毛のアン』の舞台としての地位が特に際立っています。モンゴメリが住んでいたこの島は、作品の舞台となったアボンリーのモデルとされており、夏になると多くの観光客が訪れて賑わいます。日本からの訪問者も多く、異国情緒を求める人々を惹きつけています。

観光名所も充実しており、特にシャーロットタウンではカナダ建国の歴史を感じることができます。プロビンスハウスでは当時の議会が行われ、現在でも多くの文化イベントが開催されています。また、毎年行われるミュージカル「赤毛のアン」は、地元のコンフェデレーション・センター・オブ・アートで上演され、多くの観客を楽しませています。

さらに、キャベンディッシュは赤毛のアンの舞台であるアボンリーのモデルであり、グリーンゲーブルスハウスやアボンリービレッジパーク、モンゴメリの墓所があるキャベンディッシュ・セメタリーなど、ファンにとって夢のような訪問地です。パークコーナーには『パットお嬢さん』に登場するシルバーブッシュ・銀の森屋敷やモンゴメリ・ヘリテイジ博物館もあります。

このように、プリンス・エドワード島は自然の美しさや歴史、文化が融合した魅力あふれる場所です。観光スポットと共に、地元の食文化や特産品も楽しめるため、訪れる価値のある一大観光地となっています。

もう一度検索