アメリカコダックのフィルムカメラ製品一覧

アメリカコダックのフィルムカメラ製品一覧

アメリカのコダック社は、写真フィルムの製造で知られていますが、同時に数多くのフィルムカメラを製造・販売していました。この一覧では、コダック社が手がけた様々なフィルムカメラ製品について解説します。

黎明期の製品

コダック社の初期の製品は、写真技術の進歩を牽引しました。

No.1コダック（1888年発売）：世界で初めてロールフィルムを使用したカメラです。それまで主流だった乾板に代わり、写真撮影の利便性を飛躍的に向上させました。
No.4フォールディングコダック：世界初の蛇腹を備えた折り畳み式（フォールディングカメラ）のロールフィルムカメラです。コンパクトに収納できるため、持ち運びやすさが向上しました。
3Aオートグラフィックコダックスペシャル（1916年発売）：世界で初めて距離計連動機能を搭載したロールフィルムカメラです。これにより、より正確なピント合わせが可能になりました。

バンタムシリーズ

バンタムシリーズは、「バンタム判」と呼ばれる独自の画面サイズを採用したカメラ群です。828フィルムを使用し、画面サイズは28×40mm判となっています。このシリーズは、小型で使いやすいのが特徴です。

バンタムスペシャル（1936年発売）：著名なデザイナー、ウォルター・ドーウィン・ティーグがデザインを手がけたスタイリッシュなカメラです。エクター45mmF2の固定レンズを搭載しています。
フラッシュバンタム（1947年発売）：アナスター48mmF4.5の固定レンズを備え、フラッシュ撮影に対応したモデルです。

ブローニーシリーズ

ブローニーシリーズは、和製英語「ブローニーフィルム」の語源となったシリーズです。実際には様々なフィルムを使用する多種多様なカメラが存在します。

エクトラシリーズ

エクトラシリーズは、高級カメラとして知られています。

エクトラ（1941年発売）：1941年に発売された高級カメラとして有名です。高性能なレンズや機構を備え、プロの写真家からも愛用されました。また、1970年代後半には「110フィルム」を使用するカメラが同ブランドで発売されました。

メダリストシリーズ

メダリストシリーズは、620フィルムを使用し、「6×9cm判」の大型フォーマットで撮影できるカメラです。

メダリストI（1941年発売）：エクター100mmF3.5の固定レンズを搭載し、距離計連動、セルフコッキング、パララックス自動補正機能など、高度な機能を備えています。裏蓋を外すと、シートフィルムなどのバックと交換可能です。
メダリストII（1946年発売）：メダリストIにシンクロターミナルを追加したモデルです。

ポケット・コダックシリーズ

ポケット・コダックシリーズは、その名の通り、ポケットに入るほど小型のカメラです。

シグネットシリーズ

シグネットシリーズは、高品質なレンズと操作性を両立したカメラです。

シグネット35（1951年発売）：エクター44mmF3.5の固定レンズを搭載しています。

スーパーコダック620

スーパーコダック620（1938年発売）：世界で初めて自動露出を実現したカメラです。

ヴェスト・ポケット・コダックシリーズ

ヴェスト・ポケット・コダックシリーズは、ポケット・コダックシリーズよりもさらに小型化を追求したシリーズです。

コダック社は、これらのカメラを通じて写真文化の発展に大きく貢献しました。各シリーズには、それぞれの特徴があり、多くの写真愛好家を魅了しています。

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