アメリカ独立党

アメリカ独立党（American Independent Party）の歴史

アメリカ独立党は、1967年にビル・シャーラーと妻のアイリーンの手によって設立された極右の政党です。設立の背景には、当時のアメリカ社会における確固たる保守主義的な立場と、公民権運動や福祉政策に対する強い反発がありました。特に、1964年の公民権法に対する反対の姿勢は、党の基本的な立ち位置を形成する重要な要素となりました。

この政党は、1968年の大統領選挙においてジョージ・ウォレスを大統領候補とし、カーチス・ルメイを副大統領候補に推薦しました。この選挙では、一般投票で13.5%という結果を収め、選挙人投票では46票を獲得するという大きな注目を集めました。この時期において、アメリカ独立党はその存在感を強め、多くの人々にとって代替的な政治的選択肢となりました。

しかし、1970年代に入ると、アメリカ独立党の活動はつまずきを見せることになります。1969年には、40州の代表が集まり、アメリカン党を新たに結成しました。この新しい党は、アメリカ独立党の後継を名乗り、政治的基盤を再構築しようと試みました。その後、1972年にはアメリカン党がカリフォルニア州の元下院議員、ジョン・G・シュミッツを大統領候補として推薦しましたが、他の政党との競争が厳しい中での苦境は続きました。

1976年に至って、アメリカン党は内部でさらに分裂を遂げ、北部の保守主義者やシュミッツの支持者からなる穏健派のアメリカン党と、南部を基盤とする急進派のアメリカ独立党という二つの勢力に分かれました。こうした分裂は、党内の意見の食い違いや戦略の違いが影響した結果とも言えます。

それ以降、アメリカ独立党とアメリカン党は互いに大統領候補の推薦を行いながら活動を続けてきましたが、どちらの党も大きな成功を収めるには至っていません。特に、政治的な支持獲得は難しく、新たな候補者や政策提案が求められる時代となっています。

現在も活動を続けるアメリカ独立党は、当初の理念を掲げつつ、今後の政治情勢にはどのように適応していくのかが注目されます。また、アメリカの政治環境が変化する中で、極右政党としての立ち位置をどのように維持していくのか、さらに政治への影響力を発揮できるのかに関心が寄せられているのです。

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