アモジアキン

アモジアキン（amodiaquine, ADQ）は、マラリアの治療に用いられる医薬品です。マラリア原虫による合併症のないマラリアの治療に効果を発揮します。しかし、耐性を持つマラリア原虫が出現するリスクを軽減するため、アーテスネートとの併用が推奨されています。

アモジアキンは、まれに重度の副作用を引き起こす可能性があるため、マラリアの予防薬としては推奨されていません。副作用はクロロキンと類似しており、一般的には軽度から中等度ですが、まれに肝機能障害や無顆粒球症などの重篤な症状が現れることがあります。過剰摂取した場合には、頭痛、不眠、発作、心停止などが起こる可能性があります。

2007年時点の研究では、妊娠中の服用は安全であるとされていますが、詳細な研究はまだ進んでいません。アモジアキンは、クロロキンと同系の4-アミノキノリン化合物であり、その化学構造が共通しています。

アモジアキンが初めて合成されたのは1948年です。世界保健機関（WHO）の必須医薬品リストに収載されており、最も効果的で安全な医療制度に不可欠な医薬品として位置づけられています。2014年の卸売価格は約0.01米ドルであり、比較的安価に入手可能です。しかし、米国では入手することができず、主にアフリカ地域で広く使用されています。

アモジアキンは、マラリア治療において重要な役割を果たしている一方で、副作用のリスクや耐性菌の問題にも注意が必要です。そのため、医師の指示に従い、適切な用法・用量を守ることが重要です。

もう一度検索