アヤメ平

アヤメ平は、群馬県利根郡片品村に位置する高層湿原であり、尾瀬国立公園の重要な拠点の一つです。

概要

鳩待峠と富士見峠を結ぶ道の北側に広がるなだらかな斜面の最高地点（標高1969m）のすぐ東側に位置しています。西側には横田代が広がります。アヤメ平はそのほぼ頂上に位置するため、燧ケ岳や至仏山など、360度の雄大な山々を一望できる素晴らしい展望地として知られています。ただし、分水嶺に位置するため、天候が変わりやすい点には注意が必要です。

かつてアヤメ平は、その美しい景観から「天上の楽園」と称えられていました。しかし、昭和30年代にNHKの唱歌「夏の思い出」が放送されると、多くの観光客が訪れるようになり、湿原でフォークダンスをするなどしたため、植生が荒廃してしまいました。現在では、尾瀬の自然破壊の象徴として認識されており、その回復のために復元田が点在しています。

アクセス

アヤメ平へのアクセスは、主に鳩待峠または富士見峠からのルートがあります。富士見峠の方が標高が高く、アヤメ平に比較的近い場所に位置していますが、富士見峠へは富士見下から歩く必要があります。一方、鳩待峠からは直接出発できるため、総じて鳩待峠からのコースの方が時間がかからない場合があります。

尾瀬ヶ原からアクセスする場合は、中田代（竜宮）や下田代（見晴十字路）から富士見峠へと続く道があります。また、上田代（山の鼻）からは鳩待峠へ向かう道が利用できます。尾瀬沼方面からは、尾瀬沼南岸から大清水平、皿伏山、白尾山を経由して富士見峠に至るルートがあります。

アヤメ平を訪れる際は、美しい自然を守るために、環境保護に配慮した行動を心がけましょう。

もう一度検索