アライヘルメット

株式会社アライヘルメット

株式会社アライヘルメット（英: ARAI HELMET LTD.）は、埼玉県さいたま市に本社を構える日本のヘルメット製造会社です。1902年に創業したこの会社は、当初は帽子店からスタートし、1937年には作業用保護帽の生産を始めました。1950年には法人化し、オートバイライダーでもあった新井廣武が独自にオートバイ用ヘルメットを製作。以降、モータースポーツの発展と共に、アライの名が広まっていきました。

アライヘルメットは、オートバイおよび自動車競技用ヘルメットの製造に特化し、特にフルフェイス型ヘルメットに強みを持っています。設計には、バイク走行中の風圧を利用した「ベンチレーション機構」の導入が特徴で、夏場でも快適に使えるよう工夫されています。また、同社は厳しい安全基準を設けており、JIS基準、SNELL規格、そして独自に設定した「アライ規格」を用いることで、ヘルメットの安全性をさらに向上させています。国際[[自動車連盟]]（FIA）が定めた「FIA 8860-2018-ABP」の策定にも参加しています。

アライヘルメットは、モータースポーツ分野でも高い評価を得ており、1970年代以降、多くの著名なレーサーたちにヘルメットを提供しています。特にF1やMotoGPなどの国際大会において、多くの選手がアライヘルメットを選んでおり、2020年時点ではこれらの大会でのシェアは1位を誇っていました。しかし、近年はそのシェアが徐々に減少しており、2021年にはF1でのユーザーがわずか3人にまで減少。現在もMotoGPでは一部のライダーのみがアライを使用する状態が続いています。

また、アライヘルメットはフルフェイス型に特化しており、様々なモデルを展開しています。特に注目されるのは、その幅広いラインナップです。オフロードやトライアル用、四輪用などの製品も揃えられ、ユーザーのニーズに応えています。さらに、ハーフヘルメットの一般向け製造は行っておらず、主に特定業種向けに限定されています。

また、アライヘルメットは広告戦略においても独自の方針を打ち出しています。1984年にはGPライダーの平忠彦を起用したテレビCMが放送されましたが、近年は専門誌での記事掲載や広告に重点を置いています。

加えて、ゲーム業界との関わりもあり、スクウェアのロールプレイングゲーム『魔界塔士Sa・Ga』や『Sa・Ga2 秘宝伝説』に登場する「アライのメット」として、株式会社アライヘルメットのブランドがモチーフとして使用されています。

2024年には、スーパーフォーミュラでFIA 8860-2018-ABP規格のヘルメット装着が義務付けられたことを受け、同シリーズのプロモーションパートナーとなる予定です。これにより、さらに多くの注目を集めることが期待されています。

ラインナップ

アライヘルメットの製品ラインナップは以下の通りです：

• - フルフェイス

- PB-SNC² RX-7X
- PB-SNC² ASTRO-GX
- RAPIDE-NEO
- XD
- ASTRO-IQ XO（特大サイズ）
- ASTRO-LIGHT（子供用）

• - オープンフェイス（ジェット）

- VZ-RAM
- CT-Z
- SZ-G
- CLASSIC AIR
- CLASSIC MOD
- S-70
- MZ-F XO（特大サイズ）
- SZ-LIGHT（子供用）

• - オフロード・トライアル

- TOUR-CROSS3
- V-CROSS4
- V-CROSS2 Jr（子供用）
- HYPER-T
- HYPER-T PRO

• - 四輪用

- GP-6RC
- GP-6
- GP-6S
- GP-5W
- GP-J3
- SK-6
- CK-6S（子供用）

アライヘルメットは、その高い技術力と品質により、今後も多くのライダーやドライバーに支持されていくことでしょう。

もう一度検索