アラウンシードゥー

アラウンシードゥー　—パガン王朝の第4代国王

アラウンシードゥー（ビルマ語: အလောင်းစည်သူ、1090年1月17日 - 1167年）は、パガン王朝の第4代国王として1112年または1113年から1167年まで在位しました。彼の父ソウユンは第2代国王ソウルーの子供で、母シュウェ・エインティは第3代国王チャンシッターの娘でした。歴史的文献には彼の名前がスィードゥーやシュエーグー・ダーヤカーとも記されています。

生涯の概要

アラウンシードゥーの誕生は大いに喜ばれ、彼の祖父にあたるチャンシッターによって王位の後継者に指名されました。若くして王位に就いたものの、即位早々には国の内部で問題が発生しました。1114年には彼の王宮が反乱者に襲撃され、その影響で治世は困難なスタートを切りました。

彼の治世中、多くの経済や行政面での改革が行われました。特に注意すべきは、度量衡の統一や法に基づいた行政の執行です。これにより、国全体に安定した基盤を築くことができました。彼の施政の成果は、ビルマ語の王統史にも具体的に記載されるほど評価されていました。また、1131年にはシュエグージー寺院、1144年にはタッビンニュ寺院を建立し、現在でも残る重要な仏塔を建設しました。

反乱と政治的危機

1167年になると、アラウンシードゥーは病に倒れ、その際、彼の子ナラトゥーが王の代理として宮廷を制圧しました。病のために動けない彼は、シュエグー寺院へと移送されましたが、その際に意識を取り戻した彼はナラトゥーによって殺害されてしまいます。この出来事は、アラウンシードゥー治世の激動を象徴するものといえるでしょう。

歴史家のハーヴェイによると、アラウンシードゥーが宮廷を不在にすることがしばしばあり、そのために反乱が多発した原因の一つとされています。彼自身は仏塔を多数地方に建立し、またマンダレーでは水利工事を行うなど、地方への貢献も惜しみませんでした。伝説では、彼自身が海を渡ってベンガル地方へ行き、アノーヤターが建立した仏像を発見したという話も伝わっています。

国際関係の展開

1115年には南詔に使節を送ったほか、自ら軍を率いて南詔に進攻し、仏歯を探索する試みも行いました。しかし、この試みは成功には至りませんでした。このように、アラウンシードゥーは政治的な手腕を駆使し、仏教と結びついた国家経営を模索した国王でした。

家族

アラウンシードゥーの家族についても触れておくと、彼の父はソウユンで、第2代国王ソウルーの子であり、母はシュウェ・エインティで、彼女は第3代国王チャンシッターの娘です。彼の子供たちにはミンチンソウやナラトゥーが含まれ、王家の血筋は続いています。

参考文献

• - G.E.ハーヴェイ『ビルマ史』
• - 大野徹『謎の仏教王国パガン』

アラウンシードゥーの治世は、彼自身の政治的な取り組みに加え、王家の動乱や歴史に深く刻まれたエピソードを持っています。

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