アラスカ・ミルク・コーポレーション

アラスカ・ミルク・コーポレーション (AMC)

アラスカ・ミルク・コーポレーション（Alaska Milk Corporation, AMC）は、フィリピンで乳製品を製造・販売している企業です。同社の製品は、「アラスカ」というブランド名で親しまれ、多岐にわたる乳製品が提供されています。また、AMCはフィリピン・バスケットボール・アソシエーション（PBA）のチーム、アラスカ・エイセズを所有しており、スポーツ界にも深く関わっています。

企業の歴史

AMCの歴史は1972年に遡ります。当時、ホーランド・ミルク・プロダクツ（Holland Milk Products, Inc.）という会社が設立され、無糖練乳や加糖練乳の缶詰製造から開始されました。これは、AMCの前身となる企業の一つで、ジェネラル・ミリング・コーポレーション（General Milling Corporation）と、フリースランド・カンピーナの前の会社から派生したものです。

1994年には、HOMPIは独立し、アラスカ・ミルク・コーポレーションとして新たに設立されます。ウィルフレッド・ウイテングス・シニアが経営権を握り、1995年にはフィリピン証券取引所に上場しました。この上場は、同社の知名度を高める重要な一歩となりました。

その後、2007年にはウィルフレッド・ウイテングス・シニアの息子であるウィルフレッド・スティーヴン・ウイテングス・ジュニアがCEOに就任し、ビジネスのさらなる拡大を進めました。同年には、ネスレ・フィリピンから缶入りミルク事業を買収し、複数のブランドを手に入れる資産増加にも成功しています。これにより、アルパインやリバティといった商標や、ネスレのカーネーションやミルクメイドといったブランドのライセンス権も獲得しました。

フリースランド・カンピーナによる経営権取得

2012年、オランダの乳製品企業フリースランド・カンピーナがウイテングス家から株式の98.1%を取得し、AMCの経営権を握ります。この影響で、AMCはフィリピン証券取引所から上場廃止となったものの、ウィルフレッド・スティーヴン・ウイテングス・ジュニアは引き続き社長およびCEOとして業務を続けています。さらに、同年にはフリコブランドの粉ミルクがフィリピン市場に導入され、製品ラインはさらに広がりました。

ブランド展開

アラスカ・ミルク・コーポレーションの製品は多岐にわたるブランド名の下で展開されています。主要なブランドには、アラスカ、アルパイン、カーネーション（ネスレからのライセンス）、及びKrem TopやLibertyなどがあります。これらのブランドは、フィリピン国内で高い人気を誇り、消費者に親しまれています。

スポーツとの関与

AMCは乳製品業務の他にも、スポーツの振興にも力を入れています。アラスカ・エイセズというプロバスケットボールチームのオーナーとして、フィリピンのスポーツ文化に貢献。また、アラスカ・チームTBB・フィリピンなどのトライアスロンチームや、若い選手たちの育成プログラムが充実しており、ジュニアNBAやジュニアWNBAのプログラムも手掛けています。

総括

アラスカ・ミルク・コーポレーションは、乳製品業界において確固たる地位を築いている企業であり、そのブランド力や製品の品質は多くの消費者に認知されています。これからの成長と、多角的なビジネス展開に期待が寄せられる企業です。

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