アラビア語版ウィキペディア

アラビア語版ウィキペディア

アラビア語版ウィキペディアは、アラビア語で執筆・編集されているウィキペディアです。2023年現在、約121万の記事数を有し、アラビア語圏における重要な情報源となっています。

特徴的なレイアウト

アラビア語は右から左へ記述する言語であるため、アラビア語版ウィキペディアも右寄せのレイアウトを採用しています。ウェブブラウザの設定によっては、検索ボックスやナビゲーションが左右逆に表示されることがあります。日本語や英語などの左から右へ記述する言語と混在する場合、表示が意図しないものになることもあります。

システム面

アラビア語の文節構造をサポートする機能がある一方、項目名の定冠詞やター・マルブータの有無といった曖昧さをサポートしていません。また、項目名にシャクル（アラビア語の母音記号）を含む場合、検索が困難になることがあります。アラビア文字の字形変化も、データ型の違いによって検索に影響を与えることがあります。

運営面

記事数は多いものの、スタブ記事が目立つ傾向にあります。AbuseFilterの導入により、一定の文字数を満たさないスタブ記事は拒否されるようになりました。メインページでは、「最近の出来事」「今日の記念日」「秀逸な記事」「秀逸な画像」「今日のできごと」などのコンテンツが提供されています。また、「ウィキの週」というプロジェクトでは、毎週異なるテーマを掲示し、利用者の編集を促しています。ナビゲーション・ポップアップやHotCatなどのガジェットも利用可能です。FlaggedRevの導入により、記事の品質や荒らし対策も向上しています。ウェブサイトとしての治安は比較的良好ですが、記事内容の充実や利用者の増加が今後の課題です。

問題・事件

2020年、管理者2人が「世論に影響を与えた」「公序良俗に違反した」として逮捕されました。これは、政府に批判的な情報を寄稿したためとされています。また、サウジアラビア政府が政府とつながりのある人物をWikipediaの管理者にしていたことが明らかになり、政府に批判的な言動をした編集者が逮捕されていました。ウィキメディア財団は2022年1月からMENA地域のWikipediaで利益相反の疑いがある編集について調査を行い、外部の団体とつながりを持つ利用者が編集していることが明らかになったため、2022年12月にアラビア語版の管理者を全員グローバル追放しました。

2023年12月23日、アラビア語版ウィキペディアは、2023年パレスチナ・イスラエル戦争への停戦を呼び掛けるため、ロゴをパレスチナ国旗を入れたものに変更し、24時間のウェブページ更新停止を行いました。

関連項目

ウィキペディアの検閲
サウジアラビアの検閲
シリアの検閲

外部リンク

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