アラブ首長国連邦軍

アラブ首長国連邦軍の概要

アラブ首長国連邦軍（UDF）は、陸軍、海軍、空軍から構成されるアラブ首長国連邦の軍隊です。これらの連邦軍は、国の防衛を主な目的としています。さらに、アブダビ、ドバイ、ラアス・アル＝ハイマの3つの首長国はそれぞれ独自の首長国軍を保有しており、これらは連邦軍の地域コマンドとして機能しています。連邦軍全体を総称してUDFと呼ぶこともあります。

歴史

UDFは、1971年12月22日に、それまでイギリスが管理していたトルーシャル・オマーン偵察隊を引き継ぐ形で設立されました。近年では、海外への基地展開を積極的に行っており、2015年にはエリトリアに初の海外基地を設置しました。この基地は、イエメン内戦への介入拠点ともなり、アッサブにはUAEが保有する戦闘機や無人攻撃機が展開されました。また、2016年からはリビア東部のアル・カディムにも基地を設け、リビア内戦に介入しています。

アラブ首長国連邦陸軍

陸軍は約64,000人の兵力を有し、国の防衛を担っています。装備は多岐にわたり、小火器から戦車、自走砲、多連装ロケット発射機、防空兵器まで幅広い兵器を保有しています。具体的には、カラカル、SIG SAUER P320|SIG_SAUER_P320などの小火器、ルクレール戦車、パトリアAMV装甲車、BMP-3歩兵戦闘車などの車両、Mk F3 155 mm自走榴弾砲、HIMARS多連装ロケット発射機、MIM-23 ホーク地対空ミサイル、パーンツィリ-S1近距離防空システムなどがあります。

アラブ首長国連邦海軍

海軍は、海兵隊と沿岸警備隊を傘下に持ち、総兵力は約2,500人です。海上での防衛活動を行っています。

アラブ首長国連邦空軍

空軍は4,000人の人員を擁し、アメリカ、フランス、イギリスなど、様々な国から購入した航空機を運用しています。主な装備としては、F-16E戦闘機、ミラージュ2000-9戦闘機、AT-802軽攻撃機などがあり、輸送機、早期警戒管制機、給油機なども保有しています。また、無人機も積極的に導入しています。具体的には、F-16E戦闘機、ミラージュ2000-9戦闘機、ラファール戦闘機、C-17輸送機、エアバス A330 MRTT空中給油機、グローバルアイ早期警戒管制機、翼竜II無人機、バイラクタルTB2無人機などを保有しています。回転翼機としてはアグスタウェストランド AW139、ベル 407などを運用しています。

準軍事組織

アラブ首長国連邦には、連邦警察軍が存在し、国境警備や国内の治安維持を担当しています。

首長国軍

アブダビ、ドバイ、ラアス・アル＝ハイマの各首長国は、独自の国防軍を保有しており、これらは連邦軍の地域コマンドとして機能しています。

近年の動向

アラブ首長国連邦軍は、近年、海外基地の開設や地域紛争への介入を積極的に行っています。イエメン内戦やリビア内戦への関与を通じて、軍事的な影響力を拡大させています。

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