アラン・ウィン・ジョーンズ

アラン・ウィン・ジョーンズ

アラン・ウィン・ジョーンズ（Alun Wyn Jones、1985年9月19日 - ）は、ウェールズ南部のスウォンジーで生まれたプロラグビーユニオン選手です。主にロック（LO）またはフランカー（FL）としてプレーし、その恵まれた体格（身長198cm、体重118kg）と強靭なフィジカル、そして卓越したリーダーシップで知られています。

キャリア

クラブキャリア

選手としてのキャリアは地元のスウォンジーから始まり、2005年にウェールズのプロチームであるオスプリーズに加入しました。オスプリーズでは中心選手として活躍し、2010年からは実に7年もの長きにわたりチームのキャプテンを務め、グラウンド内外で絶対的な存在感を示しました。長年所属したオスプリーズを離れた後、2023年7月にはフランスのトップリーグであるトップ14の強豪、RCトゥーロンと短期契約を結び、新たな環境でプレーを続けています。

代表キャリア

ジョーンズ選手は、若年層からその才能を発揮し、U18およびU21のウェールズ代表を経験しました。シニアのウェールズ代表には長期間にわたり選出され続け、そのキャップ数は歴代最多となる通算158キャップに達しました。この記録は、世界のラグビー界においても極めて稀なものです。

ラグビーワールドカップには、2007年フランス大会、2011年ニュージーランド大会、2015年イングランド大会、そして2019年日本大会と、実に4大会連続でウェールズ代表のメンバーとして出場しました。特に2019年の日本大会では、キャプテンとしてチームを牽引し、ベスト4進出に大きく貢献しました。

また、英国およびアイルランドのトップ選手のみで構成されるエリートチーム、ブリティッシュ・アンド・アイリッシュ・ライオンズにも複数回選出されています。2021年の南アフリカ遠征では、キャプテンに指名されるという栄誉を得ました。しかし、遠征出発前に行われた日本代表とのテストマッチ中に肩を負傷し、一度はチームからの離脱を余儀なくされました。キャプテンの座も他の選手に引き継がれましたが、驚異的な回復力を見せ、後にチームに再合流するという不屈の精神を示しました。

特徴・愛称

その威圧感のある風貌とグラウンドでの激しいプレーから、「古代ガリアの戦士」という異名で呼ばれることがあります。また、氏名の頭文字をとって「AWJ」と略称されることもあります。

近年の動向

2023年には、長年牽引してきたウェールズ代表からの引退を表明しました。国際舞台での最後の試合は、同年5月28日に東京で開催された「ラグビードリームマッチ2023」、バーバリアンズの一員として出場した試合となりました。代表からは退いたものの、現役選手としてはRCトゥーロンでプレーを続けており、そのキャリアはなお続いています。

アラン・ウィン・ジョーンズは、そのキャップ数、リーダーシップ、そして長きにわたる活躍によって、ウェールズだけでなく世界のラグビー史においても偉大な選手の一人として記憶されています。

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