アリス (フォークグループ)

アリス (Alice)

アリスは、日本のフォークグループで、1971年に結成され、その後数十年にわたり多くの名曲を生み出してきました。メンバーは谷村新司、堀内孝雄、矢沢が中心となり、ツインボーカル体制で独自の音楽を展開しています。

結成の背景

アリスの始まりは1970年に運命的な出会いから始まりました。谷村は桃山学院大学でフォークグループ「ロック・キャンディーズ」のリーダーを務めており、東京のソウルバンド「ブラウン・ライス」のドラマーだった矢沢と知り合います。二人は帰国後にバンドを組むことで意気投合し、アリスという名前はロサンゼルスのレストランに由来しているといいます。帰国後、堀内も加わり、1972年に正式なバンドとして活動を開始しました。初のシングル「走っておいで恋人よ」でデビューを果たしました。

初期の活動とブレイク

アリスはプロの道に進む中で、初めは苦しい下積み時代を送りました。矢沢は本来のドラマーを卒業し、持ち運びやすい楽器を使って地域のライブを支えました。1974年には、年間303ステージを踏破し、知名度を上げる努力を続けました。これが大きな成果を上げ、「帰らざる日々」や「涙の誓い」などのヒット曲が次々と生まれました。その成果が実を結び、1978年には武道館で3日間の公演を成功させるなど、日本の音楽シーンで欠かせない存在となりました。

活動の停滞と再始動

しかし、1981年にソロ活動が活発化した谷村と堀内の間で音楽的な方向性の違いが表面化し、アリスの活動は一時停止します。活動停止の理由として、堀内は「チンペイさんへのやきもち」と表現しており、音楽性やスタイルの違いが影響を及ぼしたとされています。この活動停止期間中、三人はそれぞれのスタイルを確立し、特に谷村は上海音楽学院の教授としても活躍しました。

再始動は1987年、2000年、そして2009年と何度か行われ、2009年には28年ぶりとなる完全再始動が発表され、全国ツアーを行うなどして、多くのファンの声援を受けました。さらに、2022年には活動50年を祝うライブを開催するなど、変わらぬ人気を誇っています。

最近の活動とメンバーの動向

2023年10月8日、谷村が他界するという悲しい出来事がありましたが、アリスの音楽は今もなお多くの人々に愛されています。メンバー全員が70歳を迎えた2019年には、全国ツアーが行われ、彼らの挑戦は続いています。アリスの音楽は、ジャンルを超えた感動を与え、多くの世代にわたって親しまれています。

アリスは、フォークソングの枠を越え、自らの音楽スタイルを構築し続けてきたグループです。彼らの音楽的成長と挑戦の歴史は、今後も多くの人々に語り継がれていくでしょう。

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