アルシンド・サルトーリ

アルシンド・サルトーリ (Alcindo Sartori)

アルシンド・サルトーリ（1967年10月21日生まれ）は、ブラジル・パラナ州メジアネイラ出身の元プロサッカー選手であり、現在はサッカー指導者として活動しています。彼のポジションはフォワードで、特にJリーグでの活躍が知られています。また、彼の長男イゴールもサッカー選手として鹿島アントラーズに所属しており、親子二代での外国籍選手として注目を浴びました。

選手時代の経歴

アルシンドはCRフラメンゴの下部組織で育ち、1986年にトップチームデビューを果たしました。フラメンゴでは、ジーコやジュニオールといった名選手たちと共にプレーしましたが、なかなかレギュラーの座は掴めず、1987年にチームがコパ・ウニオンを制覇した際は、ベベットやレナト・ガウショの控えとしての出場でした。同年、U-20ブラジル代表としてFIFAワールドユース選手権に出場し、4試合中2試合で得点を挙げました。

1990年にフラメンゴを離れたアルシンドは、サンパウロFCに移籍しますが、短いキャリアの後にグレミオへと移ります。グレミオでは2シーズンを過ごした後、1993年に鹿島アントラーズへ加入しました。これは日本のプロリーグ、Jリーグの設立年でもあり、ジーコからの直接の勧誘によるものでした。当初は中盤での起用が予想されましたが、実際にはFWとしてプレー。開幕戦では2ゴールを挙げるなど強力なスタートを切ります。

モダンなサッカーとともに彼はチームの成功に寄与しました。特に1993年のサントリーシリーズ優勝において重要な役割を果たし、71試合出場で50ゴールを記録するなどの成績を残しました。しかし、契約更新時の金銭面での対立により、ヴェルディ川崎へ移籍。ここでも19得点を記録し、セカンドステージでの優勝に貢献しましたが、再び契約問題に見舞われることになります。

1996年にはコンサドーレ札幌に所属するも、審判への不満から出場停止処分を受け、その後コリンチャンスに移籍。その後もヴェルディ川崎に戻り、キャリアを続けました。彼の選手としての人生は多くの栄光と波乱に満ちていましたが、特に個性豊かなプレースタイルとキャラクターでファンの心をつかみました。

引退後の活動

アルシンドは引退後、ブラジルに帰国し父の農場を継ぐと同時に、サッカー指導者としての道を歩み始めました。2015年にはブラジル女子サッカーチーム、フォス・カタラタスの監督に就任し、新たな挑戦を続けています。

数々のタイトルと記憶

選手としての彼の輝かしいキャリアには、多くのタイトルが含まれています。CRフラメンゴでは数々の国内大会を制し、鹿島アントラーズやヴェルディ川崎でも重要なタイトルを獲得。また、個人としても鹿島アントラーズ功労賞を受けるなど高く評価されています。

影響力と社会現象

Jリーグブーム時のアルシンドは、その独特な外見で広く知られており、CMにも頻繁に出演しました。特に、アデランスのCMでのフレーズが話題となり、彼は社会的な現象ともなったのです。また、度々メディアに登場し、サッカー界外でもその名を知られる存在となりました。

彼のユーモア溢れるキャラクターは、引退後も多くのメディアで取り上げられることがあり、サッカー界だけでなく広く親しまれています。

アルシンドは、ブラジルと日本のサッカーに多大な影響を与えた選手であり、彼のストーリーは今もサッカー愛好者にとってのインスピレーションとなっています。

もう一度検索