アルデバランロボティクス

アルデバランについて

アルデバラン（旧ソフトバンクロボティクスヨーロッパ）は、フランスのパリに本社を置くロボット開発企業です。自律型ヒューマノイドロボットNaoの設計、製造、販売を主な事業としています。創業者はブルーノ・メゾニエ氏で、2022年まではソフトバンクグループ傘下でしたが、現在はユナイテッドロボティクスグループの一員となっています。

沿革

アルデバランは、2005年7月7日にブルーノ・メゾニエ氏によって設立されました。以下に主な出来事を時系列でまとめました。

2005年7月7日: ブルーノ・メゾニエ氏により設立。
2007年8月21日: RoboCup 2008でNaoが標準プラットフォームリーグ（SPL）に採用。
2008年4月3日: RoboCup 2008用Naoを発表。
2008年5月9日: マイクロソフトがRobocup Nao用ソフトウェアをリリース。
2008年7月14日～20日: RoboCup 2008開催。
2008年9月: Naoの研究機関・大学向け販売開始（価格は10,000ユーロ）。
2009年1月: プロジェクトRomeo始動（開発費1,000万ユーロ）。
2009年5月: Naoのバッテリー改良。
2009年7月: アールティが日本国内総代理店としてNaoの販売開始。
2010年3月5日: 2010 5th HRIにて安定化制御を披露。
2010年6月21日: 上海万博フランスパビリオンで20体のNaoがダンスを披露。
2010年10月13日: 東京大学がNao30台を導入。
2010年12月: 新型Nao発表。
2011年6月: インテル投資部門などが1,300万ドルを出資。
2011年7月: Nabaztag(Karotz)サービス一時停止。
2011年10月6日: Mindscape社よりNabaztag(Karotz)事業を譲り受ける。
2011年12月9日: Naoの第4世代Nao Next Genが登場。
2012年3月27日: ソフトバンクが株式80%を取得し、開発費を含め1億ドルを出資する計画が報道。
2013年4月29日: 会話型音声機能を採用した自閉症対策プログラムASK Naoを発足。
2014年6月5日: ソフトバンクモバイルと共同開発した家庭向けロボットPepperを発表。ソフトバンクがアルデバラン社の78.5％を有する大株主であることも公表。
2014年6月16日: Naoの第5世代Nao Evolutionを発表。
2014年7月1日: Aldebaran Atelier Parisオープン。
2014年8月8日: Aldebaranアトリエ表参道オープン。
2014年9月20日: Pepper開発者向けSDK提供および先行抽選販売受付開始。
2014年9月21日: Aldebaranアトリエ秋葉原オープン。
2014年10月: Karotzのサーバー停止が告知。
2015年1月24日: 三菱東京UFJ銀行が接客用にNaoを導入すると発表。
2015年3月4日: ソフトバンクがブルーノ・メゾニエCEOの持ち株を取得し議決権95％に上昇、創業者のブルーノ・メゾニエがCEOを退任し、冨澤文秀がCEOに就任。
2015年4月13日: 三菱東京UFJ銀行本店でNAOの接客運用試験開始。
2016年5月19日: ソフトバンクロボティクスヨーロッパに社名変更。
2022年4月: ユナイテッド・ロボティクス・グループにより買収される。
2022年6月: 社名をAldebaranに変更。

特徴

2014年2月時点で、アルデバランはパリ、東京、神奈川、上海、ボストンに事業所を構え、520人の従業員を擁していました。主力製品であるNaoは、世界70カ国以上で研究・教育ツールとして活用されています。企業ロゴは、漢字の「六」に似ていますが、これはAldebaranの「A」と、本国フランスのエッフェル塔を模したデザインであると考えられています。

製品

Nao: アルデバランの主力製品であり、教育や研究分野で広く利用されているヒューマノイドロボットです。小型ながら多様な動きが可能で、プログラミングを通じて様々なタスクを実行できます。RoboCupの標準プラットフォームとしても採用され、ロボット工学の研究に貢献しています。
Pepper: ソフトバンクと共同開発した家庭向けロボットです。感情認識機能を備え、人とのコミュニケーションを円滑に行うことができます。店舗や受付での接客にも利用されており、社会実装が進んでいます。
Romeo: Naoをベースに開発された大型のヒューマノイドロボットです。介護やアシスタントとしての利用を目指し、研究開発が進められています。

関連技術

NAOqi: アルデバランが開発したロボット制御のためのフレームワークです。NaoやPepperなど、同社のロボット製品に共通して利用されています。直感的なプログラミングインターフェースを提供し、ロボット開発のハードルを下げています。

関連項目

Nabaztag: Violet社が開発し、後にMindscape社が事業を引き継いだ、インターネット接続可能なウサギ型ガジェットです。アルデバランが事業を譲り受けましたが、現在はサービスを終了しています。
ソフトバンクロボティクス: アルデバランがかつて所属していたソフトバンクグループのロボティクス部門です。
* 鴻海精密工業:ソフトバンクと共同でPepperを開発・製造した。

アルデバランは、常に最先端のロボット技術を追求し、人々の生活を豊かにすることを目指しています。教育、研究、そしてエンターテイメントなど、幅広い分野での活躍が期待されます。

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