アルフレート・シュレム

アルフレート・シュレムの生涯

アルフレート・シュレム（Alfred Schlemm、1894年12月8日 - 1986年1月24日）は、ドイツ国防軍空軍の降下猟兵大将として知られる軍人です。彼のキャリアは、陸軍から空軍へと変遷し、多くの重要な指揮を担ってきました。

早年期と軍歴の始まり

シュレムはシュヴァルツブルク＝ルードルシュタットにて誕生しました。1913年、彼は第56野戦砲兵連隊に士官候補生として入隊し、以後は様々な役割を経て兵としてのキャリアをスタートしました。第一次世界大戦が勃発する前には、彼は小隊指揮官や砲兵中隊指揮官としての経験を積み、戦後の混乱の中でも軍に残り続けました。

軍団への転身

戦間期には幅広い職務をこなし、1937年に航空省に配属されることにより空軍の道を歩むことになりました。1938年には、空軍参謀本部の大佐として昇進し、西部防空の幕僚長にも就任しました。この時期、彼の部隊は数々の演習や実戦を通じて士気と戦力を高めていきました。

第II次世界大戦での役割

1940年、シュレムは第XI航空軍の幕僚長に任命され、クレタ島への空挺攻撃やその他の作戦に参加します。特にメルクール作戦では、彼の指揮下で6,000名以上の降下猟兵が投入されましたが、これ以後ドイツ軍は大規模な空挺作戦を控えることになります。その後、彼は第XIII航空軍の総司令部に配属され、戦局に応じた部隊指揮を行いました。

東部戦線での指揮

1942年からは第1航空軍の指揮官として、東部戦線でのさまざまな交戦に参加。彼の指揮下で軍団は多くの戦闘を経験し、特にパルチザン掃討作戦にも参加しましたが、途中でドイツ軍の戦線は崩壊の危機を迎えました。

イタリア戦線とその後

1943年、戦線から撤退したシュレムはイタリアへ転戦。第I降下猟兵軍団の指揮官として、ローマ地区の防衛にあたるとともに、連合国軍との激しい戦闘に臨みました。彼はその功績により騎士鉄十字章を受章しますが、戦局の悪化とともに徐々に撤退を余儀なくされます。

ライヒスヴァルトでの戦い

その後、シュレムはオランダ戦線での指揮を担当し、カナダ第1軍やアメリカ第9軍との戦闘に関与しました。しかし、連合軍の攻撃が激化する中で、1945年3月には戦線を維持することが困難となり、最終的には部隊を退却させる決断を下します。

戦後の生活

大戦末期、シュレムは連合軍の捕虜となり、戦後1947年に解放されました。彼はその後も軍人としての人生を全うし、1986年にハノーファー近郊で生涯を終えました。

シュレムの軍歴は、戦争の厳しさや指揮官としての挑戦を象徴するものとなりました。彼の業績は、軍事史における重要な一ページとして記憶に残っています。

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