アレク・マノア

アレク・アイザック・マノア (Alek Isaac Manoah)

アレク・アイザック・マノアは、1998年1月9日にアメリカ・フロリダ州マイアミ・デイド郡ホームスタッドで生まれたプロ野球選手で、現在はメジャーリーグベースボール (MLB) のトロント・ブルージェイズに所属しています。投手として右投右打のスタイルを持ち、投球におけるパワーとテクニックで知られています。

経歴

高校時代から大学へ

高校卒業時の2016年、彼はMLBドラフトで指名を受けられなかったことから、ウエストバージニア大学に進学しました。在学中の2017年には、19試合中10試合で先発し、成績は1勝1敗、防御率3.07という結果を残しました。次の2018年も23試合に登板し、3勝5敗・防御率4.00でシーズンを終えました。そして3年目の2019年には、16試合に先発として登板し、9勝4敗・防御率2.08という優れた成績を収め、大学野球での実力を十分に示しました。

プロ入りとブルージェイズへの道

2019年のMLBドラフトで、トロント・ブルージェイズから1巡目（全体11位）で指名され、455万ドルの契約金でプロ入りを果たします。プロデビューは傘下のA-級バンクーバー・カナディアンズで行い、6試合に先発登板して防御率2.65を記録しましたが、勝ち星には恵まれませんでした。

2020年は、新型コロナウイルスの影響でマイナーリーグが中止となり、公式戦での経験はありませんでした。2021年にはAAA級バッファロー・バイソンズでスタートし、メジャー契約を結びアクティブ・ロースターに登録されます。デビュー戦はニューヨーク・ヤンキース戦で、無失点の6回を投げ、初勝利を挙げました。その後も好調を維持し、特に7月には7者連続三振という球団新記録を達成しました。9月にはルーキー・オブ・ザ・マンスに選ばれるなど、注目の若手投手として成長しました。

2022年シーズンの活躍

2022年シーズンには、前半戦で10勝を挙げ、自身初のオールスターゲーム選出を果たします。オールスターでは、中継を担当していたFOXの企画に参加し、ピンマイクを装着しての登板を行い、無失点で3奪三振という素晴らしい結果を残しました。年間を通してチームのエースとして活躍し、16勝をマーク。オフに発表されたア・リーグのサイ・ヤング賞投票では第3位に選出され、オールMLBチームにも選ばれるなど、その実力を証明しました。

2023年シーズンの挑戦

2023年は開幕投手としての役割を担いましたが、期待に応えきれずに不振に陥ることもありました。シーズン中に7連敗を喫し、パフォーマンスが不安定な時期が続く中で、傘下のルーキー級に降格するなど試練を経験しました。この年の成績は3勝9敗・防御率5.87というもので、苦しいシーズンとなりました。

投手としての特徴

マノアの投球スタイルには、最速97.3mph（約156.6km/h）のフォーシーム、90mph前半のシンカー、スライダーが含まれており、これらの球種を巧みに使い分けるバランスの良さが特徴です。スライダーの投球スタイルは、ニューヨーク・メッツのデリン・ベタンセスを参考にしているといいます。

家族

彼の兄、エリック・マノアもまたプロ野球選手で、ニューヨーク・メッツ傘下におります。アレクはキューバ系アメリカ人としても知られ、家族の支えを受けながら成長してきました。

表彰・記録

2021年9月にはルーキー・オブ・ザ・マンスに選出され、2022年9月にはピッチャー・オブ・ザ・マンスに輝きました。同年にはMLBオールスターゲームにも選ばれ、背番号は6としてチームで活躍しています。

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