アレッサンドロ・フロレンツィ

アレッサンドロ・フロレンツィ：不屈の精神で戦い続けるイタリアのユーティリティプレーヤー

アレッサンドロ・フロレンツィ（Alessandro Florenzi）は、1991年3月11日、イタリアの首都ローマで生まれました。ASローマの下部組織で育ち、2010年にトップチームへ昇格。以降、FCクロトーネへのレンタル移籍、バレンシアCF、パリ・サンジェルマンFCへの期限付き移籍を経て、現在はACミランに所属しています。イタリア代表としても長年に渡り活躍し、数々のタイトルを獲得してきました。

クラブキャリア

ASローマのユース出身であるフロレンツィは、2011年にトップチームデビュー。2011-12シーズンはFCクロトーネへレンタル移籍し、セリエBで35試合11得点と目覚ましい活躍を見せました。この活躍が認められ、2012-13シーズンにローマへ復帰。インテル戦でセリエA初得点を記録するなど、チームに貢献しました。

しかし、順風満帆とはいかず、2016年には左膝前十字靭帯断裂という大怪我を負い、長期離脱を余儀なくされます。復帰を目指すも、2017年2月には再び左膝十字靭帯を断裂。苦難の時期を過ごしました。

怪我からの復帰後、2020年1月にはバレンシアCFへ、同年9月にはパリ・サンジェルマンFCへレンタル移籍。パリではトーマス・トゥヘル監督の信頼を得て公式戦36試合に出場しましたが、マウリシオ・ポチェッティーノ監督就任後は評価が分かれ、買取オプションは行使されませんでした。

2021年8月、ACミランへ買取オプション付きのレンタル移籍。2022年7月にはミランへの完全移籍が決定し、2025年6月30日までの契約を結びました。しかし、2022年8月には左ハムストリングを負傷し、手術を受けるなど、再び怪我に苦しめられました。2024年7月にはプレシーズンマッチで右膝を負傷、前十字靭帯再建手術を受けることになり、長期離脱を強いられています。

代表キャリア

フロレンツィは、イタリア代表としても各年代でプレーし、2012年にA代表デビュー。2013年にはワールドカップ予選で代表初得点を挙げました。2016年のユーロ大会、そしてUEFA EURO 2020のメンバーにも選出。EURO 2020ではグループステージ初戦に出場後、負傷により離脱しましたが、決勝のイングランド戦で復帰し、優勝を経験しました。

プレースタイルと評価

フロレンツィは、右サイドバックを主戦場に、中盤やウイングもこなせるユーティリティプレーヤーです。豊富な運動量と戦術理解度の高さが持ち味で、攻守にわたってチームに貢献します。また、正確なクロスや強烈なミドルシュートも武器の一つです。

エピソード

2014年のカリアリ戦で得点を決めた際、スタンドに駆け上がり祖母と抱擁を交わしたエピソードは有名です。また、2015-16シーズンのチャンピオンズリーグ、FCバルセロナ戦で決めた55.49mの超ロングシュートは、世界中で話題となりました。

タイトル

代表
UEFA欧州選手権：2021

クラブ
ACミラン
* セリエA：2021-22

怪我に苦しみながらも、不屈の精神でピッチに戻り続けるフロレンツィ。その献身的なプレーと、チームへの貢献意欲は、多くのファンを魅了しています。今後の活躍にも期待が高まります。

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