アントニオ・カンドレーヴァ

アントニオ・カンドレーヴァは、1987年2月28日にイタリアのローマで生まれたプロサッカー選手です。主に中盤のポジションでプレーし、その多才さから、サイドハーフや司令塔としても活躍しています。現在はセリエAのUSサレルニターナ1919に所属しています。

プロキャリアの始まり

カンドレーヴァは、テルナーナでプロとしてのキャリアをスタートさせました。2004年9月21日のエンポリFC戦でプロデビューを飾り、徐々に出場機会を増やしました。2005-06シーズンにはリーグ戦29試合に出場し、翌シーズンにはチームの中心選手として活躍し、注目を集めました。

ウディネーゼとレンタル生活

2007年6月には、当時セリエAに所属していたウディネーゼ・カルチョへ移籍しましたが、すぐにU-20チームに配属されました。トップチームデビューは2008年1月27日のインテル戦でしたが、このシーズンはリーグ戦とコッパ・イタリアを合わせて8試合の出場にとどまりました。その後、出場機会を求めて、リヴォルノ、ユヴェントス、パルマ、チェゼーナへとレンタル移籍を繰り返しました。

リヴォルノでは、2008年8月30日のアヴェッリーノ戦で移籍後初フル出場を果たし、10月6日のエンポリ戦で初得点を記録しました。ユヴェントスでは、2010年1月23日のローマ戦でデビューし、2月21日のボローニャ戦で移籍後初得点となる決勝点を挙げるなど、活躍を見せました。

ラツィオでの活躍

2012年1月31日、移籍市場閉鎖直前にSSラツィオへレンタル移籍。その後、ラツィオは買い取りオプションを行使し、完全移籍となりました。2012-13シーズンには、チームの主軸として活躍し、リーグ戦35試合で6得点を挙げました。ヨーロッパリーグではベスト8に進出し、コッパ・イタリアではASローマを破って優勝を果たしました。2013年7月には契約を4年間延長し、ラツィオでの地位を確立しました。

インテルとサンプドリア

2016年8月3日、インテルに4年契約で移籍しました。2017-18シーズンはセリエAで36試合に出場しましたが、得点は挙げられませんでした。2019-20シーズンには、USレッチェとの開幕戦でミドルシュートを決め、チームの4-0での勝利に貢献しました。

2020年9月25日には、UCサンプドリアと2024年までの契約を締結し、レンタル移籍を経て完全移籍となりました。

サレルニターナへ

2022年8月12日、USサレルニターナ1919にレンタル移籍し、特定の条件を満たした場合、買取義務が発生する契約となっています。

代表経歴

カンドレーヴァは、U-18イタリア代表に選出されて以降、各世代の代表に選ばれました。2008年にはトゥーロン国際大会、北京オリンピック代表にも選ばれています。U-21イタリア代表としては、U-21欧州選手権2009に参加し、準決勝で敗退しました。

2009年11月には、イタリア代表に初招集され、11月14日のオランダとの親善試合で代表デビューを飾りました。2014年11月16日のUEFA EURO 2016予選のクロアチア戦で代表初得点を挙げました。国際Aマッチでは、54試合に出場し、8得点を記録しています。（2009年-2018年）

プレースタイルと評価

カンドレーヴァは、縦への突破を持ち味とするサイドハーフとして知られており、中盤のあらゆるポジションをこなすことができるユーティリティ性も兼ね備えています。司令塔としての才能も評価されており、イタリア代表のチームマネージャーを務めるルイジ・リーヴァは、彼のフィジカル、運動量、ボールタッチを高く評価しています。また、元イタリア代表監督のマルチェロ・リッピは、彼のプレースタイルをシモーネ・ペッロッタと比較し、称賛しています。

エピソード

カンドレーヴァは、以前、自身とは無関係の小学校に通う給食費未納の女子児童の給食費を肩代わりしたことがあります。また、インテルで背番号87番を付けている理由は、彼が1987年生まれであることに由来します。

代表での主な出場大会

U-21イタリア代表: UEFA U-21欧州選手権2009（ベスト4）
イタリア代表: FIFAコンフェデレーションズカップ2013（3位）、2014 FIFAワールドカップ、UEFA EURO 2016（ベスト8）

タイトル

* SSラツィオ: コッパ・イタリア 2012-13

もう一度検索