アントニー・ジマー

映画『アントニー・ジマー』解説

『アントニー・ジマー』（Anthony Zimmer）は、2005年に公開されたフランスのサスペンス映画です。監督はジェローム・サルが務め、これが彼の長編監督デビュー作となりました。日本では劇場公開されませんでしたが、DVDが発売されています。

ストーリー

物語は、パリのリヨン駅にあるレストラン「トラン・ブルー」から始まります。そこで待つ女性キアラ・モンゾニは、資金洗浄の罪で国際的に手配されている知能犯アントニー・ジマーの愛人です。アントニー・ジマーは整形手術で顔を変えており、警察はおろかキアラでさえも彼の新しい顔を知りません。

キアラは、レストランで「車中で適当な男性を誘え」という伝言を受けます。彼女は、TGVの車内で新聞を読むフランソワ・タイヤンディエという男を見つけ、彼を誘います。一方、カンヌでは、ホテル「カールトン」のバルコニーから、ロシア内務省職員を装うマフィアの殺し屋ナサイエフの部下が、キアラとフランソワを監視しています。キアラはフランソワとキスをし、彼がジマーだと見せかけ、カーテンを閉めます。

翌朝、何も起こらなかったためフランソワはホテルを出ますが、その後襲撃を受けます。逃げ延びたフランソワは警察に保護されますが、病院で再び追跡者の気配を感じて逃走し、キアラと再会します。キアラはフランソワを隠れ家に連れて行き、数日間潜伏するように言います。その後、キアラはニースのホテル「ネグレスコ」に向かい、フランソワも後を追いますが、そこで警察に捕まります。

警察官のアケルマンは、フランソワがアントニー・ジマーではないことを知っていました。彼は、キアラが潜入捜査官であることをフランソワに明かし、キアラとの集合写真を見せます。アケルマンは、キアラが新聞広告の暗号で示された場所、以前アントニーを取り逃がした山荘に包囲網を張り、フランソワを連れて待ち伏せます。

山荘では、ナサイエフがキアラを拘束し、アントニーが隠れていると疑いますが、フランソワが駆けつけ、ナサイエフに捕まります。キアラはフランソワがアントニーではないと訴えますが、ナサイエフは聞く耳を持たず、フランソワを殺そうとします。

キャスト

キアラ・モンゾニ：ソフィー・マルソー
フランソワ・タイヤンディエ：イヴァン・アタル
アケルマン：サミー・フレー
ミュラー：ジル・ルルーシュ
ナサイエフ：ダニエル・オルブリフスキー

受賞・ノミネート

セザール賞（2006年）：最優秀初フィクション作品（ジェローム・サル）にノミネート
モスクワ国際映画祭（2005年）：パノラマ部門出品
ストックホルム国際映画祭（2005年）出品

リメイク

本作は、2010年に『ツーリスト』としてリメイクされました。アンジェリーナ・ジョリーとジョニー・デップが主演し、フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルクが監督を務めました。

外部リンク

Anthony Zimmer / 仮題：アントニー・ジマー - 長編映画, フィクション - uniFranceのデータベース
Anthony Zimmer - BiFiのデータベース（フランス語）
Anthony Zimmer : rencontre avec le réalisateur - AlloCineの監督インタビュー（フランス語）
アントニー・ジマー - allcinema
アントニー・ジマー - KINENOTE
Anthony Zimmer - オールムービー（英語）
Anthony Zimmer - IMDb（英語）
Anthony Zimmer - TCM Movie Database（英語）
* Anthony Zimmer - Rotten Tomatoes（英語）

もう一度検索