リヨン駅

リヨン駅 (Gare de Lyon)

リヨン駅は、フランス・パリに位置する6つの主要ターミナル駅の一つです。パリ中心部の南東寄り、12区のセーヌ川右岸に位置し、フランス国鉄（SNCF）とパリ交通公団（RATP）が運行する南東方面への列車が発着します。

地下には、RER A線・D線、メトロ1号線・14号線の駅があり、パリ市内外へのアクセス拠点となっています。

概要

駅名は、パリからリヨン方面へ向かう鉄道の起点、または旧パリ・リヨン鉄道（現SNCFの一部）の駅という意味に由来します。パリ市内では単に「リヨン駅」と呼ばれますが、全国版の路線図などでは「パリ・リヨン駅 (Paris Gare de Lyon)」と表記されます。リヨン市には「リヨン駅」という名称の駅はありません。

発着する路線・列車

地上駅

パリからディジョンを経由してリヨンに至る在来線（パリ-マルセイユ線）の起点です。在来線からはLGV南東線が分岐しています。

主な列車:

TGV: LGV南東線、ローヌ・アルプ線、地中海線経由で、ディジョン、リヨン、マルセイユ、モンペリエ方面へ。
TGVリリア: スイスのジュネーヴ、ローザンヌ、ベルン、チューリッヒ方面へ。
TGVアルテシア: イタリアのミラノ方面へ。
在来線長距離列車: ヌヴェール、クレルモン＝フェラン行。
TERブルゴーニュ: ディジョン行など。
近郊列車 (Transilien R線): 各方面へ。

地下駅

RER A線 (RATP)
RER D線 (SNCF)
メトロ1号線
メトロ14号線

歴史

1849年: パリ・リヨン鉄道の起点として開業。
1855年: 2代目の駅が現在の位置に建設。
1871年: パリ・コミューン末期に半焼するも再建。
1900年: 万国博覧会に合わせて3代目の駅が開業。メトロ1号線も開業。
1960年代: RER乗り入れのため地下ホームを建設。
1972年: RER D線ホームが完成。
1977年: RER A線が乗り入れ開始。
1981年: TGVの発着に対応して地上ホームを増設。
1988年: 近郊列車ホームで列車衝突事故が発生。
1995年: RER D線のリヨン駅 - シャトレ・レ・アル駅間が開業。
1998年: メトロ14号線が開業。
2018年: 日本文化を紹介するイベント「ジャポニスム2018」で駅構内に期間限定ショップが設けられ、駅弁などが販売。

駅構造

地上駅

頭端式ホームで構成され、ホームはセーヌ川の氾濫を避けるため盛土の上にあります。ホームは「青」と「黄」の2つのグループに分かれています。

青ホーム: A、C、D、E、G、H、I、J、K、L、M、Nの12線。
黄ホーム: 5、7、9、11、13、15、17、19、21、23番線の10線。

駅舎はルイ・アルマン広場に面しており、高さ67mの時計台が特徴的です。駅舎内には、ベル・エポック調のレストラン「トラン・ブルー」があります。

RER

RERの地下駅はSNCF駅の南西に位置し、地下2階がコンコース、地下3階にD線ホーム、地下4階にA線ホームがあります。

メトロ

1号線の駅はディドロ大通りの地下に、14号線の駅はRERの駅の南西に位置します。14号線のホームは島式ホーム1面2線で、ホームドアが設置されています。

駅周辺

駅前のルイ・アルマン広場からリヨン通りを介してバスティーユ広場に通じています。駅周辺には近代的なビルが立ち並び、RATP本社ビルや経済・財政・産業省本館などがあります。

セーヌ川対岸のオステルリッツ駅やベルシー駅へは徒歩で乗り換え可能です。

隣の駅

フランス国鉄:
フレッチャロッサ: リヨン駅 - リヨン・パールデュー駅
TGV Lyria: リヨン駅 - ディジョン＝ヴィル/ブール＝カン＝ブレス駅/ベルフォールモンベリアールTGV駅
RER
A線: シャトレ-レ・アル駅 - リヨン駅 - ナシオン駅
D線: シャトレ-レ・アル駅 - リヨン駅 - メゾン・アルフォール-アルフォールヴィル駅
パリメトロ
1号線: バスティーユ駅 - リヨン駅 - ルイイ＝ディドロ駅
* 14号線: シャトレ駅 - リヨン駅 - ベルシー駅

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