アンドリュー・キャッシュナー

アンドリュー・キャッシュナー：メジャーリーグを駆け抜けた右腕投手

アンドリュー・バートン・キャッシュナー。1986年11月9日生まれのアメリカ人元プロ野球選手である。右投げ右打ちの投手として、メジャーリーグベースボール（MLB）で長く活躍した。愛称は「キャッシュ」。

プロへの道のり：幾多のドラフト指名

キャッシュナーは、2005年から2007年にかけて、MLBドラフトで3度に渡り指名を受けたものの、いずれも契約には至らず、大学で野球を続けた。2005年はアトランタ・ブレーブスから20巡目、2006年はコロラド・ロッキーズから18巡目、2007年はシカゴ・カブスから29巡目と、下位指名ながらもプロへの道を諦めず、実力を磨いていった。

シカゴ・カブス時代：メジャーデビューとローテーション入り

才能を見込まれたキャッシュナーは、2008年のMLBドラフト1巡目（全体19位）で、ついにシカゴ・カブスから指名を受けプロ入りを果たす。2010年5月31日、ピッツバーグ・パイレーツ戦でメジャーデビュー。この年はリリーフとして53試合に登板した。翌2011年には開幕ローテーション入りを果たしたが、シーズン序盤に負傷し、後半戦は再びリリーフとしてチームに貢献した。

サンディエゴ・パドレス時代：先発投手としての成長

2012年、キャッシュナーはトレードでサンディエゴ・パドレスに移籍。この年から先発ローテーションの一角を担うようになり、投手としての経験を積んでいった。2013年には、シーズン序盤に怪我の影響で調整が遅れたものの、4月末にはローテーション入り。同年7月23日には、アリゾナ・ダイヤモンドバックス戦でメジャー初本塁打を放つという、投手として異例の活躍を見せた。さらに同年9月16日には、ピッツバーグ・パイレーツ戦で7回1安打完封勝利、しかも無四球という圧巻の投球で、自身初完封勝利を飾った。この試合は、打者27人で試合終了という準完全試合に匹敵する好投でもあった。

各チームを渡り歩く：経験を積んで

その後も、キャッシュナーはマイアミ・マーリンズ、テキサス・レンジャーズ、ボルチモア・オリオールズ、ボストン・レッドソックスと複数のチームを渡り歩いた。レンジャーズ時代には自己最多となる11勝を挙げたものの、xFIP（期待防御率）は高かったことから、制球面での課題も抱えていたことがわかる。

キャッシュナーの投球スタイル：高速球と多彩な変化球

キャッシュナーの武器は、平均球速約151km/hのフォーシームとツーシーム。この2種類の速球で投球全体の約60％を占める。最速は165.3km/hを記録している。変化球としては、カーブ、スライダー、チェンジアップを操り、打者を翻弄した。当初は3球種しか投げていなかったが、2013年からはツーシームとカーブを習得し、投球の幅を広げた。

まとめ：長く続いたメジャーリーグでのキャリア

アンドリュー・キャッシュナーは、ドラフト下位指名からメジャーリーグで長く活躍した投手である。複数のチームを渡り歩き、先発投手として多くの試合に登板。160km/hを超える速球と、磨き上げた変化球を武器に、メジャーリーグで10年以上活躍した彼のキャリアは、多くの野球ファンに記憶されているだろう。彼の通算成績や詳しい情報は、MLB公式サイトやBaseball-Referenceなどのウェブサイトで確認することができる。

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