アンドーヤロケット発射場

アンドーヤロケット発射場は、ノルウェー北部に位置するロフォーテン諸島最北部のアンドーヤ島に所在するロケット発射場です。この発射場は、観測ロケットや小型ロケットの発射に加え、観測気球の打ち上げも行える施設を有しています。島内には4つの射点が設けられており、多様なミッションに対応することが可能です。

運営はノルウェー貿易産業省傘下の[ノルウェー宇宙センター]]が90%、コングスベルグ・ディフェンス・アンド・エアロスペースが10%を出資する形で行われています。1962年の設立以来、この発射場は国際的な宇宙開発に大きく貢献してきました。アメリカ航空宇宙局]、[ドイツ航空宇宙センター]、[宇宙航空研究開発機構]、フランス国立宇宙センター(CNES)など、70を超える宇宙機関や企業が利用し、1200機以上の[[ロケットがここから打ち上げられています。

また、1972年からはヨーロッパ宇宙機関(ESA)の支援も受けており、国際的な協力体制のもとで運営されています。発射場が北極圏に位置するという地理的特性から、オーロラ観測の重要な拠点としても知られています。オーロラは、太陽活動によって放出されたプラズマが地球の磁場に沿って高層大気に侵入し、大気中の粒子と衝突して発光する現象です。アンドーヤロケット発射場からは、この美しい自然現象を観測するための観測ロケットが多数打ち上げられてきました。

関連事項

射場
ロケット
観測ロケット
S-310ロケット
S-520ロケット

ノルウェーロケット事件

1995年1月25日には、当発射場から発射された観測ロケットが、ロシア軍によってアメリカ軍によるモスクワへの核攻撃と誤認されるという事件が発生しました。この誤認により、ロシア軍の核抑止部隊が一時的に臨戦態勢に入り、核兵器の使用が検討される事態にまで発展しました。この事件は、ロシア国内での情報伝達の不備が原因とされています。知られている限り、この事件は核保有国が核攻撃の準備段階である核のブリーフケースを起動した唯一の事例です。

外部リンク

Andoya Rocket Range
* アンドーヤロケット発射場（JAXA宇宙情報センター） - ウェイバックマシン（2009年3月17日アーカイブ）

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