アークIX

『アークIX』

安井健太郎によるライトノベルシリーズ。イラストは緒方剛志が担当し、講談社ラノベ文庫より刊行された。2013年2月から2015年6月にかけて展開され、全5巻で完結している。

ストーリー

物語の舞台は、『失われた日』と呼ばれる大災害から150年後の世界。黒い霧から人類を保護するために地球を二分する巨大な『壁』が建造され、人々は壁の内側で生活を送っている。主人公の紫堂縁は、水上都市『箱舟（アーク）IX』を拠点とする探偵。彼は、世界で発生する異変や、魔術結社が企む陰謀に巻き込まれていく。

登場人物

紫堂 縁（しどう えにし）
声 - 小野友樹
推定25歳。紫堂流忍術の使い手で、超人的な戦闘能力を持つ。普段はやる気のないダウナーな性格だが、内には優しさと正義感を秘めている。ジャンクフードを嫌い、自然派食品を好む。過去に妹を失っており、復讐を誓っている。

レベッカ・ロス
声 - 金元寿子
23歳。警察局変異対策室室長の娘で、縁の学友。快活で行動的な性格で、縁の仕事のコーディネーター役を務める。巨乳でスタイルが良い。任務中に『死の天使』に変異を促す薬品を打ち込まれてしまい、その影響に苦しんでいる。愛銃はフランス軍制式採用の拳銃ラ・レーヌ。

ヒルデガルド・ワーズワース
声 - 大原さやか
30代前半の美女。管理局情報総合部課長で、縁の依頼主の一人。生真面目で融通が利かない一面を持つが、縁とレベッカを気遣う。

エスメラルダ・チェカ
声 - 内山夕実
23歳。スペイン出身の女傭兵で、蛇のような変異を起こしている。高い戦闘能力を持ち、当初は縁と敵対する立場だったが、後に探偵事務所の下階の喫茶店で働きながら、縁の仕事を手伝うようになる。

シュリンプ
声 - 大川透
アークIXでも指折りの情報屋で、縁の旧知。醜い容姿だが、同型の義体に精神を移し替えることで、何度も死を乗り越えているタフな男。

エリオット・ラークス
声 - 村田太志
アークIX警察局の刑事。かつては不良で、縁やレベッカと一悶着あった。父親とレベッカには頭が上がらない。

ノエル
縁の旧友で、魔術結社セフィロトの幹部。第七セフィラ『ケセド』の階級を持つ。唇に大きな傷跡がある。凄腕の魔術師で、過去に縁と袂を分かった後、彼への復讐を誓っている。

犬神 一来（いぬがみ いっき）
紫堂家の分家である犬神家の人間。縁の宿敵であり、紫堂流忍術の天才。鈷条茉莉花の能力を狙い、再び縁の前に現れる。

用語

箱舟（アーク）
『失われた日』で住処を失った人々のための巨大建造艦。作中では9つが建造されている。物語の舞台は主にアークIX。

『失われた日』
詳細不明だが、世界に大きな変化をもたらした災害。

『壁』
高さ3000m、長さ40000kmの巨大建造物。『失われた日』によって生じた瘴気を防ぐ目的で建造され、世界を二分した。

リヴィガルド症候群
『失われた日』以降に確認された新種の病気。皮膚の異常や喘息などの症状を併発し、やがて死に至る。稀に変異を引き起こす。

変異
リヴィガルド症候群の末期症状とされる状態。身体能力が向上し、凶暴性が増す。

紫堂家
紫堂流忍術の本家。裏社会では有名な名家で、莫大な資産を持つ。分家として犬神、鈷条、天華の3家がある。

既刊一覧

講談社ラノベ文庫より刊行。

OVA

単行本第2巻特装版に収録。

スタッフ

原作 - 安井健太郎
イラスト - 緒方剛志
脚本・絵コンテ・演出・監督 - 板垣伸
キャラクターデザイン・作画監督 - 羽山淳一
音楽 - フライングドッグ
アニメーション制作 - フッズエンタテインメント
企画・製作 - 講談社

主題歌

オープニングテーマ：「Nevereverland」
* 歌 - nano

外部リンク

アークIX｜ラノベ文庫

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