アーサー・ローズ

アーサー・リー・ローズ（Arthur Lee Rhodes, 1969年10月24日 - ）は、アメリカ合衆国テキサス州ウェーコ出身の元プロ野球選手（投手）です。左投左打で、メジャーリーグでリリーフ投手として長年活躍しました。

ローズは、メジャーリーグ歴代2位という素晴らしいホールド記録を保持しています。これは、彼がリリーフとしてチームに大きく貢献した証と言えるでしょう。また、彼の兄であるリッキー・ローズも元プロ野球選手で、ニューヨーク・ヤンキースのマイナーチームで5年間プレーしていました。

経歴

1988年、ローズはボルチモア・オリオールズからドラフト2巡目で指名されプロ入りを果たしました。1991年8月21日にメジャーデビューし、当初は先発投手として起用されました。しかし、1996年5月からはリリーフに専念し、その才能を開花させます。1997年にはリリーフとして10勝を挙げるなど、チームに大きく貢献しました。

1999年11月1日にFAとなると、同年12月21日にシアトル・マリナーズへFA移籍。2000年から4年間マリナーズに所属し、中継ぎ左腕としてその実力を発揮しました。2001年にはリーグ5位となる71試合に登板し、8勝0敗3セーブ、防御率1.72という素晴らしい成績を残しました。

その後、2003年11月27日にFAとなり、同年12月23日にオークランド・アスレチックスへFA移籍。2004年には、トレードでピッツバーグ・パイレーツ、クリーブランド・インディアンスと渡り歩きました。さらに、2006年にはフィラデルフィア・フィリーズへ移籍するなど、多くの球団でプレーしました。

2007年1月25日には、古巣であるマリナーズとマイナー契約を結びますが、5月2日にトミー・ジョン手術を受け、シーズンを棒に振ります。しかし、2008年1月15日に再びマリナーズと契約し、4月14日にメジャー昇格を果たしました。その後、中継ぎとして活躍していたものの、7月31日にフロリダ・マーリンズへトレードされました。シーズン終了後にはフリーエージェントとなり、シンシナティ・レッズと2年400万ドルで契約しました。

2010年4月13日のフロリダ・マーリンズ戦から6月26日のクリーブランド・インディアンス戦にかけて、33試合連続無失点というメジャータイ記録を樹立しました。また、この年、自身40歳にして初のオールスターに選出されました。しかし、残念ながら登板機会は与えられませんでした。同年12月23日にはテキサス・レンジャーズと1年契約を結びました。

2011年8月8日に解雇され、その3日後にはセントルイス・カージナルスと契約。10月にはプレーオフに出場し、ワールドシリーズでは、4ヶ月前まで同じチームでプレーしていたレンジャーズと対戦するというドラマチックな展開となりました。

2015年1月16日、ローズは正式に現役引退を表明しました。長年のプロ生活に終止符を打ち、2021年7月6日には、独立リーグであるアメリカン・アソシエーションのクリーバーン・レイルローダーズの投手コーチに就任し、指導者としての道を歩み始めました。

ローズは、その長いキャリアの中で、多くのチームを渡り歩きながらも、常にチームのために全力を尽くしました。彼の功績は、多くのファンに記憶されることでしょう。

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