アースィフ・アリー・ザルダーリー

アースィフ・アリー・ザルダーリー

アースィフ・アリー・ザルダーリー（Asif Ali Zardari）は、パキスタンの著名な政治家であり、第11代および第14代の大統領を務めました。彼は、パキスタン初の女性首相であり、悲劇的な暗殺を遂げたベーナズィール・ブットーの夫であり、ビラーワル・ブットー・ザルダーリーの父でもあります。

生い立ちと家族

ザルダーリーは、シンド州の有力な政治家であるハーキム・アリー・ザルダーリーの息子として生まれました。ザルダーリー家はシーア派の有力な一族であり、カラチで最も裕福な家庭の一つで育ちました。妻であるベーナズィール・ブットーとの結婚は、一族同士の見合い結婚であったとされています。

政治 करियर

ベーナズィール・ブットー内閣では大臣を務めましたが、その在職中には、関連予算の10%を着服しているという噂が絶えず、メディアからは「ミスター10パーセント」という不名誉な通称で呼ばれていました。その後、在職時の汚職疑惑により8年間獄中で過ごしました。しかし、彼はパキスタン国内で5番目の富豪でもあります。

2008年、ザルダーリーは大統領選挙に出馬し、見事当選。同年9月9日には、第11代パキスタン・イスラム共和国大統領に就任しました。2009年4月15日には日本を訪問しています。

大統領職

2010年の憲法改正により、パキスタンは大統領制から議院内閣制へと移行しました。これにより、大統領の行政権限は首相に移譲され、ザルダーリーは大統領として名誉職的な国家元首となりました。

2011年5月には、ザルダーリーが軍事クーデターを懸念しているという内容のメモが、当時のアメリカ統合参謀本部議長であったマイケル・マレンに渡され、そのことが発覚し、軍との関係が悪化しました。同年12月には、病気治療のためドバイに渡り、一時帰国が困難な状況に陥りましたが、その後帰国を果たしました。

2013年9月8日、5年の任期満了に伴い大統領職を退任。その後もパキスタン人民党の総裁として、政治活動を積極的に続けています。

大統領再任

2024年3月9日に実施された大統領選挙では、連立与党であるパキスタン・ムスリム連盟とパキスタン人民党の推薦を受け、再び大統領候補として立候補しました。対立候補であるマフムード・カーン・アチャクザイを破り、当選を果たし、2度目の大統領就任となりました。

アースィフ・アリー・ザルダーリーは、その政治 करियरにおいて、汚職疑惑、軍との関係悪化、亡き妻の遺志を継ぐという重責など、多くの困難に直面してきました。しかし、彼はパキスタン政界において、依然として重要な役割を果たし続けています。

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