アース・ウィンド・アンド・ファイアー

アース・ウィンド・アンド・ファイアー（Earth, Wind & Fire）は、アフリカ系アメリカ人によるファンクミュージックバンドであり、R&Bやソウル、ジャズなどさまざまな音楽ジャンルが融合しています。そのユニークなスタイルを持つ彼らは、1970年代のポップミュージックにおけるイノベーターとして知られており、特にファンクやディスコが全盛の時代を代表する存在です。彼らの略称はEWFやEW&Fです。

概要

1970年代中頃から1980年代初頭にかけて、バンドは特にファンキーなサウンドと、リーダーのモーリス・ホワイトとフィリップ・ベイリーの豪華なデュエットボーカル、重厚感あるホーンセクションによって知られるようになりました。しかし、1980年代に入ると、コンピューターベースの電子音を取り入れた試みがありましたが、当時の人気を復活させるのは難しくなっていきました。アメリカ国内だけでなく、日本を含む世界中での人気も非常に高く、バンドは何度も活動を休止しつつもヒット曲を生み出し続けました。彼らのCDやレコードの総売上は9000万枚を超え、グラミー賞を6度受賞しています。2000年にはロックの殿堂にも名を刻みました。

来歴

1969年から1982年

バンドの創設者モーリス・ホワイトは、初めジャズドラマーとして活動していました。彼は1969年にシカゴでソルティ・ペパーズを結成し、その後ロサンゼルスに移住してバンド名をアース・ウィンド・アンド・ファイアーに変更します。バンド名は、彼の占星術に由来し、Earth, Air & Fire（土、空気、火）という3つの要素にちなんで付けられたとされています。最初のアルバムはヒットしませんでしたが、コロムビアレコードに移籍後、1973年に「Head To The Sky」をリリースし、瞬く間にゴールドディスクを獲得。その後も「That's the Way of the World」や「ゲッタウェイ」などのヒット曲を連発し、バンドの人気は急上昇しました。

1976年にはモーリスが自己プロデュースのカリンバ・エンターテインメントを設立し、1981年に「Raise!」を発表したことによって、再び一世を風靡しました。これにより、バンドの力強さが改めて示されました。

1983年以降の活動

1983年、アース・ウィンド・アンド・ファイアーが発表したアルバム『エレクトリック・ユニヴァース』では、印象的なホーンセクションがなくなり、電子楽器を多用したサウンドにシフトします。しかし、この時期はメンバーがソロ活動に移るなど、バンドの活動が鈍化しました。フィリップ・ベイリーはソロで成功を収め、モーリス・ホワイトも唯一のソロアルバムをリリースします。

1987年には再び『タッチ・ザ・ワールド』を発表し、活動を再開しました。その後も様々なアルバムをリリースしますが、1990年にコロムビアを離れ、再度ワーナーと契約しました。1996年には自身のレーベルであるカリンバ・レコードから新アルバムを発表し、独自のプロデュース活動に注力しました。

日本での活動

アース・ウィンド・アンド・ファイアーの影響力は日本でも非常に強く、たびたび来日公演を行っています。日本のアーティストにも影響を与えており、特にDREAMS COME TRUEのメンバーがその音楽スタイルに触発を受けています。モーリス・ホワイトは、特にベースプレイヤーの中村正人とのコラボレーションや影響を与えたことでも知られています。これらの公演はファンに愛され、多くの人々に感銘を与えました。

結論

アース・ウィンド・アンド・ファイアーは、その革新性と卓越した音楽性で、ファンクだけでなく様々な音楽ジャンルへの影響を与え続けています。彼らの作り出した名曲の数々は、今なお多くの人々に親しまれており、その足跡は音楽界における重要な視座を提供しています。

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