アーチボルド・キャンベル (初代アーガイル公爵)

アーチボルド・キャンベル (初代アーガイル公爵)

アーチボルド・キャンベル（1658年7月25日 - 1703年9月25日）は、スコットランド貴族であり、初代アーガイル公爵。元は第10代アーガイル伯爵。父は第9代アーガイル伯爵アーチボルド・キャンベル、母はマリ伯ジェームズ・ステュアートの娘メアリー。

生涯

1685年、父がモンマス公ジェイムズ・スコットの反乱に加担したことで、イングランド王ジェームズ2世に捕らえられ処刑された。これにより、アーチボルドは所領と財産を没収され、家督の継承を認められなかった。しかし、1688年の名誉革命でジェームズ2世が追放されると、ウィリアム3世・メアリー2世夫妻を支持。

スコットランド議会において、ウィリアム3世の承認を得るために奔走し、1689年にこれを実現させた。この功績により、スコットランド枢密院議員に任命され、父の所領も返還され、キャンベル家は復権を果たす。しかし、1692年に発生したグレンコーの虐殺では、同族のキャンベル氏族が事件の当事者であったことから、アーチボルド自身も関与を疑われることとなった。

1696年には近衛騎兵第4中隊隊長に任命され、軍事的にも重要な地位を得る。1701年には、その功績が認められ、アーガイル公爵に叙せられた。しかし、その2年後の1703年、45歳という若さで死去。公位と中隊長の座は、長男のジョンが継承した。

結婚と子供

1678年、ヘルミンガム男爵ライオネル・タルマッシュの娘エリザベスと結婚し、以下の子を儲けた。

ジョン (1678年 - 1743年): 第2代アーガイル公爵
アーチボルド (1682年 - 1761年): 第3代アーガイル公爵
アン (1696年 - 1736年): ビュート伯ジェイムズ・ステュアートと結婚。首相ジョン・ステュアートの母。

アーチボルド・キャンベルは、激動の時代を生き抜き、スコットランドの歴史に大きな足跡を残した人物である。特に、名誉革命後の政局において重要な役割を果たし、キャンベル家の復興に大きく貢献した。また、彼の子孫は、政界や軍事の世界で活躍し、イギリスの歴史に名を刻んでいる。

参考文献

森護『英国王室史事典』P130。大修館書店、1994年。

外部リンク

* http://www.thepeerage.com/p2208.htm

もう一度検索