アーロン・カリー

アーロン・カリー：NFLラインバッカーからコーチへの転身

アーロン・カリー（Aaron Curry、1986年4月6日生まれ）は、ノースカロライナ州ファイエットビル出身のアメリカンフットボール選手、そしてコーチです。現役時代はラインバッカーとして活躍しました。

プロ入り前

高校時代はラインバッカーとタイトエンドを兼任。大学進学時には、Rivals.comとScout.comで二つ星評価でしたが、ウェイクフォレスト大学とイーストカロライナ大学から勧誘を受け、ウェイクフォレスト大学に進学しました。ウェイクフォレストを選んだ理由について、カリーは自宅から近いことに加え、ノースカロライナ大学、デューク大学、ノースカロライナ州立大学といったアトランティック・コースト・カンファレンスのライバル校へのリベンジを果たすためだったと語っています。

大学1年次の2005年には、11試合に出場し、うち10試合で先発。チーム5位の39タックルを記録し、スポーティングニュースからフレッシュマンのオールアメリカンセカンドチーム、カンファレンスのフレッシュマンオールチームに選出されました。2年次の2006年には、アウトサイドラインバッカーとして全14試合に先発出場し、チーム2位の83タックルを記録しました。3年次の2007年には、カレッジフットボールのラインバッカーとしてはシーズンタイ記録となる3回のインターセプトリターンタッチダウンを達成。インターセプトリターンで226ヤードという大学新記録も樹立しました。また、チーム2位の99タックルを記録し、カンファレンスのセカンドチームに選ばれました。カリーは2008年のNFLドラフトにアーリーエントリーすることも検討しましたが、大学に残ることを選択しました。4年次には105タックル（16ロスタックル）を記録し、バトカス賞を受賞。ESPN、プロフットボール・ウィークリー、スポーツ・イラストレイテッドからオールアメリカンに選ばれました。

2009年のNFLドラフトでは、ドラフト候補の中で最も優れたラインバッカーと広く評価され、全体1位指名も予想されました。ESPNのアナリスト、メル・キッパー・ジュニアは、カリーをキース・バラックと比較しました。

ドラフト当日、シアトル・シーホークスから全体4位で指名を受けました。これは、2000年のドラフトでラヴァー・アーリントンがワシントン・レッドスキンズから全体2位で指名されて以来、最も高い順位でした。

NFLでのキャリア

シアトル・シーホークス

契約交渉は難航しましたが、トレーニングキャンプ開始後の8月9日、6年6000万ドル（3400万ドルの保証）でシーホークスと契約を結びました。3400万ドルの保証額は、クォーターバック以外のポジションの選手としては当時史上最高額でした。

先発ストロングサイドラインバッカーとして、セントルイス・ラムズとのデビュー戦で4タックルを記録。第3週のシカゴ・ベアーズ戦では、ジェイ・カトラーからプロ初サックを奪いました。しかし、2011年にはプレーの精彩を欠き、控えに降格し、トレード要員となりました。

オークランド・レイダース

2011年10月、2012年のドラフト7巡指名権と2013年のドラフト指名権とのトレードでオークランド・レイダースに移籍。先発ウィークサイドラインバッカーとして起用されることになりました。この年、先発9試合を含む11試合に出場し、46タックル、2ファンブルリカバーを記録しました。2012年には、膝の負傷によりトレーニングキャンプを全休し、開幕からPUPリスト入り。その後、アクティブロースターに復帰しましたが、11月16日のボルチモア・レイブンズ戦で23,625ドルの罰金を科され、11月20日にレイダースから解雇されました。

ニューヨーク・ジャイアンツ

2013年5月10日、ニューヨーク・ジャイアンツと契約を結びましたが、8月25日のロースターを75人に削減する段階でジャイアンツから解雇され、8月28日に引退を表明しました。

引退後

2014年より、ノースカロライナ大学シャーロット校のコーチングスタッフに加わり、2015年にはディフェンシブラインコーチに就任。2019年からは古巣のシーホークスのコーチングスタッフに加わり、2020年3月11日にディフェンシブアシスタントコーチに就任し、2022年シーズンまで務めました。2023年2月22日には、ピッツバーグ・スティーラーズのラインバッカーコーチに就任しています。

人物

父親はデトロイト・ライオンズ、ボルチモア・コルツでプレーしたレジー・ピンクニーですが、親子の間は疎遠となっています。現在は妻と息子と共にワシントン州ベルビューで暮らしています。

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