イグナシオ・ラモネ

イグナシオ・ラモネ（1943年5月5日生まれ）は、フランスの著名なジャーナリストであり、月刊紙『ル・モンド・ディプロマティーク』の元編集総長です。スペインのガリシア地方、ポンテベドラ県レドンデーラ出身。

経歴と業績

パリ社会科学高等研究院（EHESS）で記号論を学び、学術的な背景を持っています。1991年から2008年3月まで、『ル・モンド・ディプロマティーク』の編集総長を務め、その期間中に同紙の国際的な影響力を高めました。

ラモネは、1997年12月の『ル・モンド・ディプロマティーク』でトービン税の導入を提唱する記事を執筆し、これが後に市民団体ATTACの創設へと繋がりました。ATTACは、グローバリゼーションに対する批判的な視点と、金融市場への規制を求める運動で知られています。

1998年に彼が執筆した「もうひとつの世界は可能だ」という記事は、世界社会フォーラムやアルテルモンディアリスムといった運動の思想的な基盤となりました。アルテルモンディアリスムは、「別の世界は可能である」というスローガンを掲げ、既存のグローバリゼーションとは異なる、より公正で持続可能な社会の実現を目指す運動です。

また、ラモネはNGO「メディア・グローバル・ウォッチ」の創設者でもあり、メディアの監視と批判を通じて、より公正な情報環境の実現を目指しています。

フィデル・カストロとの関係

ラモネは、国境なき記者団からフィデル・カストロと親しい関係にあると指摘されています。彼はカストロの唯一の公認自伝作家であり、その著作を通じてカストロの思想と生涯を世界に伝えました。

関連項目

ル・モンド・ディプロマティーク
アルテルモンディアリスム

外部リンク

イグナシオ・ラモネ; 三浦礼恒 (1997年12月). “金融市場を非武装化せよ”. ル・モンド・ディプロマティーク.
ATTAC INTERNATIONAL
* ATTAC JAPAN

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