イコピコ

イコピコ 競走馬データ

2006年4月29日生まれの競走馬イコピコ（I Ko Piko）は、2009年の神戸新聞杯優勝馬として知られています。馬名の由来はハワイ語で「頂上」を意味し、その名の通り、競走生活において幾多の困難を乗り越え、重賞競走を制覇するまでの道のりを辿りました。

誕生からデビューまで

北海道新冠町にある錦岡牧場で生まれ、1600万円で販売されたイコピコは、栗東トレーニングセンターの西園正都厩舎に入厩。2008年11月、京都競馬場で行われた2歳新馬戦でデビューを果たしましたが、15着と大敗しました。続く未勝利戦は、右寛跛行のため出走取消という悔しい結果に終わりました。

3歳時の活躍

3歳となったイコピコは、2009年3月、小倉競馬場の未勝利戦で初勝利を挙げます。その後も順調に勝ち星を重ね、500万下条件戦で2勝目をマーク。ダービートライアルのプリンシパルステークスにも挑戦しましたが、4着に終わり、ダービー出走は叶いませんでした。しかし、白百合ステークスでは武豊騎手とのコンビで勝利を収め、3勝目を挙げました。

重賞初挑戦となったラジオNIKKEI賞では4着。そして、菊花賞トライアルの神戸新聞杯では、四位洋文騎手を鞍上に迎え、リーチザクラウンを差し切って優勝。阪神芝2400メートルのコースレコードとなる2分24秒2を記録し、重賞初制覇を飾りました。この勝利により、菊花賞への優先出走権を獲得しました。菊花賞本番では4着という結果に終わりましたが、その潜在能力の高さを示しました。続く鳴尾記念、有馬記念ではそれぞれ4着、8着と好走したものの、優勝には届きませんでした。

4歳以降と引退

4歳時は阪神大賞典で9着、宝塚記念で11着と結果を残せず、その後は右第2中手骨々折を発症し休養を余儀なくされました。5歳で復帰を果たしましたが、メトロポリタンステークス7着、目黒記念14着と精彩を欠き、夏至ステークスでは右第1指関節脱臼を発症、レース中に予後不良と診断され安楽死処分となりました。

血統背景

イコピコの曾祖母であるカッティングエッジは、テレビ東京賞3歳牝馬ステークスとクイーンカップを制した名牝です。その直系には海外重賞勝ち馬のシャドウゲイトがおり、曾祖母の半弟には高松宮記念で2着となったディヴァインライトもいます。近親には皐月賞馬のダイナコスモス、七夕賞勝ちのダイワレイダース、福島記念で2着となったサイレントセイバーなど、活躍馬が多数存在します。

まとめ

イコピコは、短くも華々しい競走生活を送りました。神戸新聞杯優勝という輝かしい実績を残した一方で、怪我との戦いも強いられました。その短い競走生活の軌跡は、競走馬の激しさ、そして儚さを物語るものとなっています。その名前の由来である「頂上」への挑戦は、結果として叶わなかった部分もありますが、多くのファンに感動を与え、記憶に残る競走馬としてその名を刻みました。

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