イゴル・アスタルロア

イゴル・アスタルロア：激動のプロロードレースキャリア

イゴル・アスタルロア・アスカスィバル（Igor Astarloa Askasibar、1976年3月29日 - ）は、スペイン、バスク自治州ビスカヤ県エルムア出身の元自転車プロロードレース選手です。

プロキャリアの幕開けと躍進

2000年、アスタルロアはメルカトーネ・ウノとプロ契約を結び、プロとしてのキャリアをスタートさせました。2002年にはサエコへ移籍し、ジロ・デ・イタリアに初出場。総合53位という結果を残します。同年には、ブリクシア・ツアーで総合優勝を果たし、クラシカ・サンセバスティアン、HEWクラシックス、ジャパンカップサイクルロードレースでいずれも2位入賞を果たすなど、目覚ましい活躍を見せました。

世界選手権制覇の輝き

アスタルロアのキャリアにおけるハイライトは、2003年の世界自転車選手権ロードレースでの優勝です。カナダのハミルトンで開催されたこの大会で、アレハンドロ・バルベルデやペーター・ファンペテヘムといった強豪選手を抑え、見事世界チャンピオンの座に輝きました。

ドーピング疑惑とチームの解雇

2004年、アスタルロアはコフィディスへ移籍しますが、その年の春、チーム全体を巻き込むドーピング疑惑が浮上します。チームメイトのデヴィッド・ミラーも関与していたとされるこの問題が解決するまで、チームは活動を自粛。アスタルロアは、同年5月にランプレへ移籍することとなりました。ランプレでは、ジロ・デ・イタリアに出場（総合56位）しています。

しかし、UCIプロツアー開始元年の2005年を目前にして、ランプレから契約を解除されてしまいます。同年シーズンからは、プロフェッショナルコンチネンタルチームであるバルロワールドへ移籍しました。

その後のキャリアと引退

2006年には、ミラノ〜トリノで優勝を果たしますが、2007年に移籍したチーム・ミルラムでは、2008年5月29日に解雇されてしまいます。2009年にはアミーカチップス・クナウフへ移籍し、同年引退しました。

波瀾万丈なキャリア

世界選手権優勝という輝かしい実績を持つ一方で、ドーピング疑惑やチームからの契約解除など、アスタルロアのプロキャリアは決して平坦なものではありませんでした。それでも、彼は常にレースに全力を尽くし、多くの人々に記憶される選手として、その名を刻んでいます。

外部リンク
公式サイト （スペイン語、英語、イタリア語）
イゴル・アスタルロア - サイクリングアーカイヴス

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