イタルデザイン・ジウジアーロ

イタルデザイン・ジウジアーロ

イタルデザイン・ジウジアーロ（Italdesign Giugiaro S.p.A.）は、イタリアの著名なデザイン会社で、その創設者はジョルジェット・ジウジアーロです。自動車デザインを専門にしており、「イタルデザイン」という名称で広く知られていますが、他のデザイン分野に関しては「ジウジアーロ・デザイン」という部門を設けて運営しています。

歴史と企業買収

2010年8月に、フォルクスワーゲングループ傘下のランボルギーニがイタルデザインの株式の90.1%を取得しました。これにより、同社のブランド名や特許もランボルギーニのものとなりました。その後、2015年には残りの株式がアウディに譲渡され、この時にジョルジェット・ジウジアーロ自身も会社を退職しました。

主なコンセプトカー

イタルデザインは多くのコンセプトカーを手掛け、その一部は次のようになります:

• - マセラティ・ブーメラン（1971年）: マセラティ・ボーラを基にしたモデル。
• - BMW・ナスカ C2（1991年）: スポーツカーとして人気を博しました。
• - ランボルギーニ・カラ（1995年）: ランボルギーニの未来的なデザインを体現しています。
• - フォルクスワーゲン・W12（1997年）: 高性能を誇るモデル。
• - 日産・GT-R50 by Italdesign（2018年）: 日産の伝説的なGT-Rを基にした特別モデル。
• - デロリアン アルファ5（2022年）: 映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』で有名なデロリアンの新たなコンセプト。

代表的な量産車

イタルデザインは、数多くの量産車のデザインも手掛けてきました。中でも以下のモデルは特に有名です:

• - フォルクスワーゲン・ゴルフ（1974年）: 今では世界中で愛されるコンパクトカー。
• - デロリアン・DMC-12（1981年）: その独特なデザインと映画による知名度で知られるモデル。
• - フィアット・ウーノ（1983年）: ヨーロッパで非常に人気のあったコンパクトカー。
• - トヨタ・カローラ（1983年）: 世界で最も売れた車の一つ。
• - スズキ・キャリイ（1969年）: 仕事に特化した軽自動車。

鉄道車両とその他のデザイン

イタルデザインは自動車だけでなく、鉄道車両も手掛けています。例えば、イタリア国鉄のETR460やETR470などがあり、そのデザインは快適さと機能性が求められる公共交通機関でも評価されています。また、ニコンのカメラモデルや、ブリヂストンサイクルの製品、SHOEIのヘルメットなど、多岐にわたる分野でデザインを提供しています。

おわりに

イタルデザイン・ジウジアーロは、革新的なデザインを生み出し続け、自動車業界だけでなく、様々な産業にその影響を与えています。過去の栄光と現在のデザイン思考が融合した同社の今後の展開から目が離せません。

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